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山間の会員制ホテルを貸し切って行われるというパーティー会場のエントランスに車が横付けされて、立っていたベルボーイがドアを開けると翔さんが先に降りてジャケットを整えた。
それを終えると、車内に向かって手を差し出すから素直にそれを取り片足づつ地面に降ろし車を降りた。
潤さんはどうやら車を自分で移動させるらしく、そのままゆっくりと車を走らせる。
「行くか。」
元々、こういう場が好きではないという翔さんは少しだけ気合いを入れた様に肩で息をしそう言うと、
「A。腕に手を回せ。」
三角に突き出した肘に手を掛ける様に言いつける。
腕を組むなんて大人なカップルみたいで、背伸びしてる感じが恥ずかしい。
私は安心する大きな手に包まれる様に繋ぐ方のが好きだけど、形式上こういう場ではエスコートってこうだよなって寂しいけど納得した。
「手は今夜ベッドの中でずっと繋いでてやるから我慢しろ。」
からかう様に笑って耳元で囁くから、顔が熱くなっちゃって。
「…もぉ//えっち。」
「今更だろうが。俺はえろ親父なんだろ？」
なんとも緊張感のない会話をしながら会場に向かって歩く。
履きなれない高いヒールのパンプスの私に合わせてゆっくりと隣を歩いてくれる翔さん。
『俺はお前を置いてかない。隣でずっと待ってる。』
いつだったか、そんなような事を言ってくれた翔さん。
本当にずっと私の隣にいてくれる。
社長という立場で不都合もあっただろうに、大学生の私を置き去りにする事もなくゆっくりゆっくり大人になる私に歩調を合わせてくれる。
だから、今度は私が頑張る番だね？
「しょーちゃん？」
「うん？」
名前を呼べば私を見下ろす優しい目を向けてくれて。
「しょーちゃんと出会えてよかったよ？ありがとう。」
「なんだ？今になって…。」
今からパーティーなのに、突然そんな事を言い出した私を怪訝そうに見る。
「ううん。私ってしょーちゃんが大好きだなって思ったの。だから頑張れるよ？」
そう言った私に照れた様な笑みを向けて、
「あぁ。俺もお前を愛してる。」
こめかみに軽くチュッとキスをすると、大きな観音開きのドアの前のスタッフさんが手間にドアを引いて、飛び込んできた眩しい光に一瞬目を閉じた。
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ゆーか.Ss.Kn.Ti(プロフ) - 俺様しょーちゃん素敵でした！夢主以外は冷酷な鬼社長なのに夢主には甘々な社長のギャップがとても良かったです！ (2018年5月23日 11時) (
レス) id: 46f7e9ba0d (このIDを非表示/違反報告)
sallysally67(プロフ) - 一気に読み漁りました。んも〜溺愛ぶりがたまらないです。甘い甘い雰囲気の中で素敵な言葉が交差するので、余韻に浸ることができて夢心地。櫻井社長の気持ち良い程の溺愛に思えるのは、しおななさんの紡ぐ言葉だからこそですね。 (2018年5月18日 9時) (レス) id: 8738f1c5dc (このIDを非表示/違反報告)
なるちゃん(プロフ) - う〜ん、ここまでくるとお見事！としか言いようがない〜 めっちゃ楽しかったです (2018年5月10日 10時) (レス) id: a1fe1fb9b8 (このIDを非表示/違反報告)
wakana2145(プロフ) - また、この小説が読めて凄く嬉しいです！！溺愛翔くんに何度読んでもにやけてしまいます！ほかの作品も楽しみしています、頑張ってください！ (2018年4月25日 21時) (レス) id: 567c211a3d (このIDを非表示/違反報告)
mayu(プロフ) - 凄く嬉しいです、更新ありがとうございます。 (2018年4月9日 13時) (レス) id: 328b884698 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しおなな
| 作成日時：2015年9月25日 11時
