２４３☆ ページ3
今日ばかりは自分でスーツもネクタイもシャツも選んだ翔さん。
漆黒のスーツに真っ白なシャツ…
そして桜色の淡いピンクのネクタイ。
『お前と俺を結んだ色だからな。ガラでもなくゲン担ぎって事だ。』
翔さんにも緊張する事があるって事にびっくりした私を、
『お前…一体俺を何だと思ってるんだ。俺だって一応、人間だ。緊張くらいする。』
とジトッとした目で睨む様に見つめられた。
「A。」
SAで買ってもらったソフトクリームを頬張ってると、運転中の翔さんから不意に声をかけられて。
「うん？食べたい？」
「違ぇよ。」
確かに翔さんとソフトクリームって似合わない(笑)
「そうじゃねぇ。」
「うん？」
「今日、お前の親に会うだろ？」
「うん。」
「書類は用意してあるし、そのまま入籍まで済ますから。」
「え？」
いつ入籍するんだろう…って思ってはいたけど、まさかそんなに急ぐとは…。
「何でもない日だし、お前はもっとこだわりたいかもしれねぇけど…式はお前のいい日に挙げてやるから我慢してくれ。」
「それは構わないけど…何で？」
「来週のパーティ…。」
あぁ…由美さんと行くって言ってたのかな…
私じゃダメだって言われてたもんね…。
寂しい気持ちを誤魔化す様に、少しだけ溶けてるソフトクリームをペロリと舐める。
「勘違いすんな。」
咄嗟に翔さんの方を見るけど、当たり前だけど翔さんは運転中で前だけを見てるから、その横顔だけしか見えなくて。
まぁ…ほとんど仏頂顔で無表情の時が多いから、普段から私が翔さんの表情から何かを読み取るのは難しい。
「ん？」
「由美じゃなくお前を連れてく。」
「え？」
「お前を俺の妻として隣に立たせる。その為に今日、親に会う。」
「いいの？私にはまだ経験不足って…。」
そこまで言って、あっと思い口を噤む。
立聞きしてたのがバレちゃう。
「…それは俺の為でもお前の為でもあってそう言った。」
翔さんは立聞きしてた事には触れず…。
「可愛いお前をずっと俺の懐に隠しときたい独占欲と…あんな汚ねぇ世界をお前に見せたくなかったし、汚ねぇ世界に染まるのは俺だけで十分だ。」
上流階級ばかりがあつ集まる社交場なんて想像もつかないし、自分には縁の無い世界だって思ってるからとかく興味も無かった。
「けど、お前は俺が思う以上に強い。それを悟った。」
そう言った翔さんの目は、横顔でもわかるくらい真っ直ぐだった。
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ゆーか.Ss.Kn.Ti(プロフ) - 俺様しょーちゃん素敵でした！夢主以外は冷酷な鬼社長なのに夢主には甘々な社長のギャップがとても良かったです！ (2018年5月23日 11時) (
レス) id: 46f7e9ba0d (このIDを非表示/違反報告)
sallysally67(プロフ) - 一気に読み漁りました。んも〜溺愛ぶりがたまらないです。甘い甘い雰囲気の中で素敵な言葉が交差するので、余韻に浸ることができて夢心地。櫻井社長の気持ち良い程の溺愛に思えるのは、しおななさんの紡ぐ言葉だからこそですね。 (2018年5月18日 9時) (レス) id: 8738f1c5dc (このIDを非表示/違反報告)
なるちゃん(プロフ) - う〜ん、ここまでくるとお見事！としか言いようがない〜 めっちゃ楽しかったです (2018年5月10日 10時) (レス) id: a1fe1fb9b8 (このIDを非表示/違反報告)
wakana2145(プロフ) - また、この小説が読めて凄く嬉しいです！！溺愛翔くんに何度読んでもにやけてしまいます！ほかの作品も楽しみしています、頑張ってください！ (2018年4月25日 21時) (レス) id: 567c211a3d (このIDを非表示/違反報告)
mayu(プロフ) - 凄く嬉しいです、更新ありがとうございます。 (2018年4月9日 13時) (レス) id: 328b884698 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しおなな
| 作成日時：2015年9月25日 11時
