２５２☆ ページ12
なんだか今日は試されっぱなしだ。
家に帰ると言うケンちゃんも一緒に三人で歩く田舎道。
私の右手は翔さんにしっかり握られていて。
それまでは演技だったのかってくらい、翔さんに対して敬意を払いながら話すケンちゃんに翔さんも真面目に返事をしてる。
多分…仕事のお話だろう…
私には専門用語ばっかでちんぷんかんぷんだから黙ってる。
「俺、今の会社退職したら社長の会社入れてくれます？もちろん二宮和也のいる部署に。」
「入れてやる事はできるが、その後の結果次第では無職になんぞ。」
「言葉質取りましたよ？」
「勝手にしろ。」
「やった！あの二宮和也の下で働ける。」
本当に嬉しそうに笑うケンちゃん。
って…お義兄ちゃんってそんなすごい人だとは…
それにびっくりだよ。
「まるでガキだな。二宮とテメェは同年代だろうが。プライドってもんねぇのかよ。」
呆れた様に眉を下げて小さくため息をつく。
「タメだろうが歳下だろうが尊敬できる人は尊敬できます。」
真剣な目のケンちゃんに翔さんは『フッ』と笑って、
「俺の会社に来るからには二宮を越すくらいの気合でやんねぇとついてけねぇぞ？」
社長さんの顔つきになる。
「はい。いつかあの人を超えるプログラム作るのが俺の夢ですから。」
「アイツ、今はプログラムとかシステムの開発ってよりゲーム開発の方が楽しいみたいだけどな。」
そう言えば…
『百合姫ちゃん？今度のゲームのお姫様のモデルね？』
ってウインクされながら言われてたんだ。
王子様役のモデルが翔さんだからって…。
だからてっきりゲームを作ってる人だと思ってたのに、本職は違うのかな？
そこの所を聞いても、違いを理解できそうもないからやめとこう。
パソコンを使うお仕事だって事だけわかってれば私には十分かな。
「って事で東京であんたを見張りますんでAを泣かせたら俺に返してもらいますよ。」
ニヤリと笑うケンちゃんに、眉間に眉を寄せる翔さん。
「テメェ…どこまで本気でどこからが冗談だ…？」
「ん？俺は嘘は言いません。」
にっこり笑って私の空いてる右手を取る。
「ケンちゃん！『テメェ離しやがれ！』」
「Aが初めて手を繋いで歩いたのは俺。風呂も一緒に入ったな…昼寝もそう。」
「あ？」
「俺はあんたが持ってないAのハジメテいっぱい持ってますよ？」
やっぱり意地悪くニヤリと笑ったケンちゃんは、昔から変わらずの悪戯っコだった。
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ゆーか.Ss.Kn.Ti(プロフ) - 俺様しょーちゃん素敵でした！夢主以外は冷酷な鬼社長なのに夢主には甘々な社長のギャップがとても良かったです！ (2018年5月23日 11時) (
レス) id: 46f7e9ba0d (このIDを非表示/違反報告)
sallysally67(プロフ) - 一気に読み漁りました。んも〜溺愛ぶりがたまらないです。甘い甘い雰囲気の中で素敵な言葉が交差するので、余韻に浸ることができて夢心地。櫻井社長の気持ち良い程の溺愛に思えるのは、しおななさんの紡ぐ言葉だからこそですね。 (2018年5月18日 9時) (レス) id: 8738f1c5dc (このIDを非表示/違反報告)
なるちゃん(プロフ) - う〜ん、ここまでくるとお見事！としか言いようがない〜 めっちゃ楽しかったです (2018年5月10日 10時) (レス) id: a1fe1fb9b8 (このIDを非表示/違反報告)
wakana2145(プロフ) - また、この小説が読めて凄く嬉しいです！！溺愛翔くんに何度読んでもにやけてしまいます！ほかの作品も楽しみしています、頑張ってください！ (2018年4月25日 21時) (レス) id: 567c211a3d (このIDを非表示/違反報告)
mayu(プロフ) - 凄く嬉しいです、更新ありがとうございます。 (2018年4月9日 13時) (レス) id: 328b884698 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しおなな
| 作成日時：2015年9月25日 11時
