２６１☆ ページ21
とうとうパーティーの日が来てしまった。
午前中、会社にいて頼まれた書類の整理やシュレッターかけをやってると社長室のドアがノックもされずに勢いよく開いて。
びっくりしてそっちを向くと、白いノースリーブのシャツに黒いスキニーというシンプルな格好なのに抜群のスタイルと醸し出される色気がそれを感じさせない女性の姿。
小さい顔だからか半分が隠れてるサングラスを格好よくはずすと私を見てニコッと笑った。
「ちょっと見ない間に…まぁ。」
私が履いたら転びそうなハイヒールをコツコツと鳴らしながら歩いて私の前に立つ。
ほっぺを撫でられてそのまま顎を摘まれクイッと上を向かされる。
「翔に抱かれてここまで変われるなら、お相手願おうかしら？」
『ふふふ』って笑うとほっぺにチュッとされた。
「Aは元々可愛いんだ。それにテメェの相手なんざ金払われても願い下げだ。」
いつの間にか隣に立つ翔さんが、私に触れてた手を振り払う。
「女にまで嫉妬しないでよ。」
「知るか。Aに触れんのは俺だけなんだよ。」
『消毒』ってほっぺにチュッチュッとする。
「テメェの臭ぇ匂いがAに移ったじゃねぇかよ。」
「あら？そうかしら？」
「Aから別の匂いがするとすれば俺の匂いじゃねぇと…。」
匂いを移そうとしてるのか私をギュ〜ッとして、首筋の匂いをクンクン嗅いでる。
「あなたも大変な男に捕まっちゃたわね？」
呆れた様なため息をつく由美さんに苦笑いしか返せない。
「んでテメェは何でここにいんだ？」
「潤に頼まれたの。奥様を完璧に仕上げてって。」
「あ？Aはいつでも完璧だろうが。完璧に可愛い。」
『完璧に可愛い』って…
変な日本語だけど…。
「社長。エステにネイル…ヘアメイクまで全て手配済みです。」
「…あぁ。」
「しょーちゃん？」
「うん？」
「私…。」
「あぁ…お前には、んなモン必要ねぇって俺は思ってんだけどな？お前はそのままで十分…完璧に可愛い。」
「うん。」
社長夫人としての身だしなみって言うか、翔さんに恥をかかせない為には必要な事なんだろう。
「社長はただ単に、可愛いAちゃんが他の男のヤラシイ目に触れるのが嫌なだけなんで。」
「うるせぇ。」
「ほら、いつまでも独り占めしてないで私に寄越しなさいよ。時間に遅れるわ。」
渋々といった感じに翔さんの腕が離れ、すかさず由美さんに手首を握られた。
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ゆーか.Ss.Kn.Ti(プロフ) - 俺様しょーちゃん素敵でした！夢主以外は冷酷な鬼社長なのに夢主には甘々な社長のギャップがとても良かったです！ (2018年5月23日 11時) (
レス) id: 46f7e9ba0d (このIDを非表示/違反報告)
sallysally67(プロフ) - 一気に読み漁りました。んも〜溺愛ぶりがたまらないです。甘い甘い雰囲気の中で素敵な言葉が交差するので、余韻に浸ることができて夢心地。櫻井社長の気持ち良い程の溺愛に思えるのは、しおななさんの紡ぐ言葉だからこそですね。 (2018年5月18日 9時) (レス) id: 8738f1c5dc (このIDを非表示/違反報告)
なるちゃん(プロフ) - う〜ん、ここまでくるとお見事！としか言いようがない〜 めっちゃ楽しかったです (2018年5月10日 10時) (レス) id: a1fe1fb9b8 (このIDを非表示/違反報告)
wakana2145(プロフ) - また、この小説が読めて凄く嬉しいです！！溺愛翔くんに何度読んでもにやけてしまいます！ほかの作品も楽しみしています、頑張ってください！ (2018年4月25日 21時) (レス) id: 567c211a3d (このIDを非表示/違反報告)
mayu(プロフ) - 凄く嬉しいです、更新ありがとうございます。 (2018年4月9日 13時) (レス) id: 328b884698 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しおなな
| 作成日時：2015年9月25日 11時
