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*Cinderella 鶚* ページ17

シンデレラが消えて10年がたちました


シンデレラの娘は慈愛の魔女に森の中で


大切に守り育てられ


母親に似て美しく、優しく育ちました


魔女は魔法で娘の存在を智恵の魔女に


悟られないようにしていました


“森から出てはいけませんよ”


魔女は毎日のように娘に注意を促しました


娘は素直にそれを聞き入れました


一方で、ある時期から魔女は


頻繁に出掛けるようになりました


森の外で一人何かを調べているようでした


娘は森の外に興味を持つようになりました


ある日、娘が川で水汲みをしていると


狩をしに来た青年に出会いました


青年と娘はすぐに仲良くなりました


娘は青年が来るたびに


心を込めてお菓子を焼きました


青年は娘に会うたびに


外の世界を語って聴かせました


やがて、青年は娘に結婚を申し込んで来ました


“申し出を受けてくれるのなら

明日ここへ迎えに来る”


青年はそう言って森の外へ帰って行きました


娘は嬉しくて、魔女にこのことを話しました


娘の話を聞いた魔女は怒る訳でもなく


ただ静かに問いました


“あなたは幸せですか?”


娘は頷きました


“後悔はしないのですね?”


“はい”


はっきりとした態度を見ると


魔女は魔法で手の中に何かを作り出し


娘に与えました


魔女がつくったのは


美しい透明な結晶のついた首飾りでした


“これを肌身離さずお持ちなさい

あなたを守ってくれます”


魔女はいつものように娘に注意を促します


“絶対に離さず なくさず 持ち続けるのです

あなたが死ぬときはあなたの娘に…

あなたの娘が死ぬときは娘が孫に…

渡したらあなたは家族から離れるのです

遠く遠く…離れ独りで死を向かえるのです”


悲しそうに言った魔女は娘の頭を撫でました


“あなたの呪縛を断つ手掛かりは

私には見付けられませんでした

私に分かったのはあなたのお母様の末路は

決して良いものではなかったということです

きっとあなたも同じ道を辿るのでしょう


ごめんなさい…私はあなたを救えません”


ごめんなさい…ごめんなさい…


優しい魔女は泣いて泣いて


何度も何度も娘に謝罪を繰り返しました


娘にはこれがどういう意味でなぜ魔女が


こんなに悲しむのか分かりませんでした

16*母さえ知らない→←15*偽りの売り子



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黒妃 - ☆くうちゃん★さん» 未定です((←というか多分ないと思います (2015年1月23日 7時) (レス) id: fe8ac84d9e (このIDを非表示/違反報告)
☆くうちゃん★ - この小説って誰オチですか? (2015年1月22日 21時) (レス) id: 755fd59f34 (このIDを非表示/違反報告)
黒妃 - 暁さん» ありがとうございます(*´∇`*)週末辺りには何話かまとめて更新できそうなのでそれに向けて両立頑張ります♪ヽ(´▽`)/ (2015年1月5日 20時) (レス) id: fe8ac84d9e (このIDを非表示/違反報告)
- 続きがとっても気になります!更新とお勉強頑張ってくださいね!応援しております♪ (2015年1月5日 19時) (レス) id: 2a89ffd64a (このIDを非表示/違反報告)
黒妃 - リリアンヌさん» ありがとうございます!そう言ってもらえて安心しました( ̄▽ ̄ )応援感謝です(^∧^) (2014年12月29日 21時) (レス) id: fe8ac84d9e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:黒妃 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2014年12月22日 11時

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