42−探し物 ページ42
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＿翌日。今日は姉達と一緒に反物と食料の買い物をしに王都へ出かける日。
昼時には遅起きの姉達もしっかりと準備を済ませていて、馬車に乗り込み彼女達のお供として王都へと向かう。
「A、ハイこれ」
「早く来てよ。私これが良いわ」
月に1度の姉達との買い物は彼女にとっては心労だ。
あれもこれもと加減をしらずぽんぽん購入しては、荷物係はすべてA。
今日もまた姉達にこき使われるのかと思うと胃痛がする。
……しかし、今日はいつもと違った。
「見て、宮殿の家来よ」
「本当だわ。昨日の娘が消えたからまた舞踏会を開くんじゃない？」
既視感のある立ち姿で、物見やぐらに現れ拡声器を手に持つ男性。
そして短い巻物をばさっと広げると話し出した。
「＿ユグニール王国民に告ぐ。昨日の舞踏会で、王子が見初められた姫君が姿を消したのは既出の事項である。次いで、王子から皆に知らせがある。
消えた姫君の行方は不明！ よって王国全土で消えた娘の捜索を開始する。
尚、彼女は消える際、王子がどのような人物であるかを端的に述べたという。それを合言葉に、違えることなく言えた人物こそが本物の令嬢だとする
…また、姫君が名乗り出ない可能性を考慮し……」
「一軒ずつ、年頃の娘の居る家を宮殿の騎士達が回る事が決定された」
家臣の発言により、王都でそのおふれをきいていた令嬢、年頃の娘は歓喜の声を上げた。
そして言わずもがな、それはAの隣にいる卑しい姉二人も例外ではなく。
「それなら私達にもチャンスがあるじゃない！ 昨日の娘は何て言ったのかしら」
「ラッキーね、私が絶対に王子と結婚するんだから！」
「……合い言、葉……」
そしてかくいう彼女も、自分の事であるばかりに、表情を隠し切れずその場に立ち尽くしていた。
姉達の荷物をドサリと落とす。しかしそんな事気にしてなどいられず、気付けばAは走り出していた。
「ちょっとA！？」
「私達の荷物を置いてどこに行くつもり？」
姉の罵倒なんて今の彼女の耳には入ってこなかった。
何よりも、王子が…実弥オオカミが自分を捜してくれるという事実が嬉しくて仕方がなかった。
家路に着いて、コートをかけるのも忘れて屋根裏部屋へと駆け上がる。
おんぼろの扉を開けて彼女は昨日の赤いバラを捜しクローゼットを開けた。
「＿探し物はこれ？」
鏡に映ったのは、窓際に腰かける継母。
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えん - 実弥推しだったので、すごく嬉しいです！リクエストできるなら、白雪姫の夢主と王子の実弥、鬼滅キャラの七人の小人、見てみたいです！ (2021年6月3日 20時) (
レス) id: dfa45071da (このIDを非表示/違反報告)
まゆまゆ(プロフ) - 実弥オオカミ！素敵です！リクエストしたいです！何だっけ？獣の子？の主人公を女にして師匠を実弥に、で恋物語に…それかオオカミ子供のアメとユキ？かジブリのハウルパロディ、もし叶うなら小芭内をお願いしたいです、玄弥、小芭内のお話ラブなのがなかなか無いので (2021年3月13日 14時) (レス) id: 442319c796 (このIDを非表示/違反報告)
めあり - 鬼滅版シンデレラですね (2021年2月14日 4時) (レス) id: ca5a6634ce (このIDを非表示/違反報告)
おそらまめ(プロフ) - 湯海さん» 湯海様、最後までご愛読ありがとうございました！沢山うんうんと悩んだ結果の役ハメでしたので、そう言って頂けて努力した甲斐がありました…！この作品での実弥王子は本当にまっすぐでありながらもあざとかったですね……それすらも愛おしい(錯乱) (2020年11月30日 17時) (レス) id: 77433e9bba (このIDを非表示/違反報告)
おそらまめ(プロフ) - ayaさん» コメントに気付くのが遅くなってしまいました、すみません！aya様、こんな所にもコメント残して下さってたんですね…！ありがとうございます！aya様を幸せにする小説を作り上げることができて嬉しいです(^^) (2020年11月30日 17時) (レス) id: 77433e9bba (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おそらまめ
| 作成日時：2020年5月31日 17時
