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夏の夜空に願いをこめて -ar side- ページ8

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伊「はぁ〜…あっちぃ〜」



制服の白シャツの胸元をパタパタとさせながら脱力気味に愚痴る。

胸のボタンはいつもより1つ多く開いていてそれをガサツに扇ぐものだから、ちらちらと白く眩しい肌が見え隠れして非常に目に毒だ。



大「もぉ〜いのちゃんボタン開けすぎ!」

伊「え〜だってすげぇ暑いじゃん」



せっかく注意したのに聞く耳なんて持たず、胸元はだらしなく開いたまま。

絶賛思春期真っ只中の俺には刺激が強くて、思わずゴクリと唾を飲んだ。




俺の初恋はいのちゃんだ。

初めていのちゃんを見たのは入所オーディションの時。

第一印象は『綺麗な女の子』。

透き通るような白い肌に少しトロンとした大きな瞳、桜みたいな薄ピンクのぽってりした唇。

今まで見たどの女の子よりも断トツで綺麗で、一瞬で恋に落ちた。

その恋はいのちゃんが実は『綺麗な男の子』で、見た目に反して口が悪くてひねくれてるって知った後でも変わらないまま。


それからずっと片想いしている。


でもこの想いを告げる気は、今のところない。

それは別に男同士だからとかではなく、もっと別の理由から。



薮「おはようございまーす」

伊「あっ…」



俺に聞こえるか聞こえないかくらいの声で反応してガバッと後ろを振り向く。



薮「おっ!伊野尾、大ちゃん、おはよう!」



スラッと高い身長に、細くて長い手足。

そしてトレードマークのふにゃっとした笑顔。

2つしか違わないはずなのに圧倒的に感じる『大人』感。


隣を見ると少し頬を染めて見上げる俺の愛しい人。

その視界から俺はとっくに消えている。



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ちゆひあにゃん(プロフ) - ゆあさん» コメントありがとうございます…!素敵と言っていただけて嬉しいです(*^^*)このお話は大体書く内容が最初から決まっちゃってるので…短編集作りたいと思ってるので、そちらで書かせていただきますね!貴重なアイデアありがとうございます(*^^*) (2018年6月25日 0時) (レス) id: 0a49e2f1a8 (このIDを非表示/違反報告)
ゆあ - 前作のやまちねとても素敵でした…!!よかったらですが、大ちゃんと仲良くする知念ちゃんに山田くんが怒るけど、最後は甘い2人が見て見たいです…時間があればお願いしてもよろしいでしょうか?? (2018年6月24日 14時) (レス) id: 13aa0fd7e6 (このIDを非表示/違反報告)
ちゆひあにゃん(プロフ) - 凛さん» お返事遅くなってしまい、すいません!コメントありがとうございます(*^^*)本当にノロノロ更新ですが、これからも読んでいただけたら嬉しいです! (2018年6月24日 3時) (レス) id: 0a49e2f1a8 (このIDを非表示/違反報告)
- やぶありの過激な裏も是非とも見たいなと思いました!この作品大好きです!頑張ってください! (2018年5月19日 9時) (レス) id: 1ac15466af (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ちゆひあにゃん | 作成日時:2018年3月27日 21時

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