Beat② (ページ44)

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fk side

ラウの部屋に戻る。今度は照と一緒に。
ガヤガヤしてた部屋は静かで扉も閉まってる。めめか翔太が気を利かせてくれたのかな、なんて。見てない振りしてちゃんと見てくれてる2人だから。

ノックしたらこっちから開ける前に扉が開く。顔を出したのはめめで、残ったのもめめだけらしい。俺と照を交互に見て、あぁ、って顔で笑った。

mg「ラウ、お客さん」

ru「んー、だれ」

iw「…ラウ、…？」

ru「ぱぱぁ！」

入るのを躊躇った照の背中をちょっと押して中に入れる。ラウが凄く嬉しそうな顔を見せて、ほら、って思った。ずっと会いたがってたから大丈夫だって言ったでしょ？

iw「ラウール、ごめん、あの」

ru「ごめんなさい！」

iw「え、」

ru「ほんと、手荒なことしちゃって…どこも痛くないですか？副作用とか後遺症とか…無理矢理解除しちゃったから、無いとは言い切れなくって、だから」

iw「…ふは、それ、今ベッドにいる奴が言うセリフじゃないな」

ラウの言葉に照が笑う。それは聞いてた俺とめめも一緒で、ほんとにどうしようもないなって。
結局どんな時もラウはラウで、誰かの心配なんて関係ないんだろうな。

ru「あ、そっか。じゃあ早く回復しないと」

iw「ゆっくり休んでて。…ラウ、ありがとな」

ru「んふふ、どういたしまして！」

照とラウは一件落着。というか、すれ違っちゃっただけだけど。後は佐久間だけだなって思ったら、後ろから肩を叩かれた。

fk「、なんだ、阿部ちゃん。ってことは？」

ab「勿論。らーう、もう2人、入ってもいい？」

ru「阿部ちゃん！いーよ！」

いつもならラウに飛び付く佐久間が恐る恐るって感じでラウの隣に行ったのがおかしくて、阿部ちゃんと顔を見合わせて笑った。

sk「ラウ、おはよ」

ru「んふ、おはよ！佐久間くん！」

sk「…あのさ、」

ru「んー！佐久間くんもだめ！それ以上は禁止！」

sk「にゃはは、バレてら。…じゃあラウ、ありがと」

ru「ん、どういたしまして！」

しゃがみ込んでラウを下から見る佐久間に、本当は手を伸ばしたくて仕方ないんだと思う。特にスキンシップの多い2人だし。

fk「らーう！俺も！」

ru「んぐ、だから重いってば！」

sk「俺も俺もー！」

iw「…潰れてるけど」

ab「今日はずっとこんなん」

mg「動けないのをいいことにって感じっすね」

色々言ってるラウを佐久間と一緒にぎゅっと抱き締めながら、久々に心から笑った。
暫くは末っ子のお世話に忙しくなりそうかも。