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mg side

しょっぴーと一緒に倉庫に来れば、見たことない雰囲気の2人がいた。
2人とも喋らない。佐久間くんはナイフで戦ってるけど、阿部くんは入り口から少し奥で立ち止まったまま、何も持ってない。
距離的にはこっちの会話だって聞こえそうなのに、それにすら反応しない。
俺らはずっと、見ていることしか出来ない。けどずっと見てたら、阿部くんが佐久間くんから目を離さない理由に気付いたかもしれない。


mg「…操ってるってこと?」

ru「! めめ、それ、」

mg「阿部くんと佐久間くん。そういうことだよね」

nb「んだよそれ、そんなこと…」

kj「誰も知らないん?佐久間くんの能力、」

iw「知らねぇ。危ないからってことしか阿部も佐久間も言わなかった。でもこれ、こんな、」

dt「…操り人形、みたいだよね」


男に急接近してナイフを振り翳す佐久間くんが、途端に怖く思えた。あれが自分の意志で動いてるわけじゃない、ってことは。バカな俺でもわかる、佐久間くんの能力、本当にヤバい。
舘さんの言葉がしっくりきた。そうだ、操り人形。阿部くんの思うままに動く人形みたいだ。


ab「…そうだよ。今佐久間は、俺の意志で動いてる。俺がみんなを殺せって命じたら、佐久間は躊躇わないよ」


ずっと黙っていた阿部くんが静かな声で言った。
近い距離にいるのに直接は聞こえなくて、声は無線だけから流れてきた。
とても冷たく聞こえたのは、機械を通した声だからだって信じたい。

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作者名:しあ。 | 作成日時:2020年9月29日 19時

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