Beat (ページ41)

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ru side

ru「これは…そういうこと、だよね」

mg「だろうな。…どうする、協力要請」

ru「俺がする。めめ、あそこまで飛ばせる？」

mg「届くけど、避けられると思う。距離ありすぎる」

ru「だよね」

『お前ら、いつまで話してんの。うざすぎて揃う前に殺しそーなんだけど』

俺らは遥か上を向いたまま、何の解決にもならないことを話すしかない。視線の先には宙に浮いたまま笑ってる男。1人目の能力持ち、で間違いないと思う。羽こそないけどふわふわ浮いたまま、地上にいる俺らを見下ろしてる。
本当は今すぐに連絡するべきだけど、迂闊に動けばこいつに気付かれる。声を小さくしてるから、みんなには聞こえてないはず。全員集めちゃったらまだ場所のわからないもう1人が何をするかわからない。最悪のケースは、阿部ちゃんが襲撃されること。全員の場所を把握してる阿部ちゃんは、今この状況で絶対に守らなきゃいけない。

『ねぇ、いいの？車の子が死んで君らが死んだら、俺のこと逃しちゃうよ』

mg「！…阿部ちゃんに何した」

ru「めめっ！」

『ふぅん…あべくん、って言うんだ。大丈夫だよ。まだなぁんにも。でもそろそろ見つかるんじゃないかな。ほら、呼んだ方がよくない？』

mg「…ラウ、連絡。全員に繋げろ。俺が殺る」

ru「めめ！」

mg「いいから」

ru「…あぁもう…わかったってば！絶対失敗しないでよね！」

最っ悪。こうなっためめは意地でも引かない。俺も加勢したいのに、それすら許してくれない。
いつまでも子供扱いで、ほんっとにムカつく。
口の中でいつもの文句を唱えて、男の視界を奪った。ちょっと怯んだだけで当然落ちて来やしないのがまた悔しい。ぐっと我慢してめめに任せて、走りながら俺は無線機を口元に近付けて叫んだ。

ru「めめが標的と接敵中！Cの5、屋根飛んでる建物！対象は『Butterfly』！誰か来てお願い！！」