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mg side
今回も俺らはペアで動く。ラウールがちゃっかり専用の拳銃を持ってるのは、前に岩本くん達に買ってもらったってやつかな。阿部ちゃん側だと思ってたんだけど、こいつはガンナーに回る気らしいし。
銃を教えたのは俺だけど、ぶっちゃけ気が進んでやったわけじゃなかった。
間違ってるのはわかってたけどそれでこいつの気が済むなら、って、昔の俺は思ってた。
それは置いておいて、とにかくラウールはセンスがある。前にも誰かに褒められてたけど、教えれば多分、何でも出来るタイプ。もう守る必要はないかもしれないけど、これは俺の自己満。
だからもう慣れたみたいに銃を扱うラウールに、あまり出番取られるわけにはいかないんだよね。
mg「ラウール、引いて」
ru「ちょっとめめ、言うの遅い!」
銃弾を一掴みして、慌ただしく銃を構えようとする奴らにそのまま飛ばす。
手のひらにじくりとした痛みが広がるけど、これももう随分前からだから痛いのは最初だけ。
俺は銃弾を飛ばせてもその軌道は変えられないから、下手したら一緒にいる仲間に当たる。ラウはもうずっと一緒だから、俺が急に言っても何とかしてくれるけど。
無差別に飛ばしたからあんまり致命傷にはならない。でも俺が1人で終わらせるのを気に食わないこいつがいるから、相手を少し崩せればもう十分。
ラウールが隣で構えるのが目の端に入れば、後は合図も無しに銃弾を浴びせる。
mg「ラウ避けろ!」
構えて照準を合わせなきゃいけないから、幾ら上手くても隙が出来る。タイマンならいいけど、俺ら2人に雑魚が大勢。中身より数、みたいなやつ。適当にぶっ放された方が実は危ない。
ラウールを狙おうとした男に気付いて身を引かせてから仕留める。やっぱりまだ、俺が守らなきゃ。
ru「めめ、ありがと!」
こういう時に限ってこいつは笑う。
だから「仕方ねぇな」って笑い返して、まずはここのラストスパート。
何となく2人っきりだった時に戻ったみたいな感覚だった。
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作者名:しあ。 | 作成日時:2020年9月29日 19時