Beat (ページ29)

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ab side

それぞれ作戦通りに動き出すのを確認して、少しだけほっとした。
直接の協力は佐久間と照だけだけど、この計画は康二を除いた8人全員が知ってる。
小規模とはいえ相手は軍人。変に気を抜いて無駄に傷付けさせるわけにはいかない。
それを減らすのが司令塔である俺の役目だから、勿論それが最優先。その上で各班と相談して配置を決めた。
理解のある仲間で良かった、と思う。
康二のいる班の担当を少し多くして、その分万が一が起こらないように最善を尽くしたつもりだ。
2人には「絶対に助けるな」って言ってあるけどね。
その意味もわかってると思うから、心配は要らなさそう。

翔太と舘さんはいつも通り。めめとラウにはふっかについて貰った。
遊撃に出ない康二を佐久間達と一緒にしたのは不自然だったかな。
でもこれが1番、安全に敵に囲まれる策だったんだよね。

ふと佐久間の映像に目を向ければ、やっぱりどこよりも敵兵が多い。
上手に立ち回ってるみたいで何よりだけど、気掛かりなのはやっぱり康二の動き。
俺が気になってたのはずっと、康二の迷ってるみたいな動きだったから。

騙すような真似は後でちゃんと謝るから、今はそれと向き合って貰う為。

一瞬迷子になりかけたらしい目黒に叫んだラウの声を聞きながら、俺はまた案内役に戻った。