【ONEPIECE】黄泉を操りし一角獣 (ページ6)

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第六角ページ6

「…え」

心臓の奥深くがチクリと痛んだ気がした

前にもこんなことがあった気がする

“私、また捨てられちゃうの？“

記憶は戻っていないのに、何故か”また”と感じた

「あー、いやいや、Aは心配する必要ないよ。言葉が足りんかったな」

すまんすまん、と言いながら私に頭を撫でてくる

「実は、東の海にの方に知人がおってな。自然も多いし、お前と同じくらいのガキもおって、Aにとってもあっちで生活した方が良いと思ったんじゃよ。どうじゃ、いってみんか？」

おじいちゃんもこう言っていることだし、断るつもりは無いけども、

私には一つ疑問があった

”私に親はいるのかどうか“だ

話を聞く限り私は”大火事”から逃げ出した際に記憶を失っている

燃えた所も恐らく、私が暮らしていた所だったらしい

ということはつまり、私の親も大火事から逃げているか、あるいは

火災に巻き込まれてしまったか…

いずれにしても、海軍で生活した数ヶ月間、私にその話題は一切伝えられていない

それにさっきも“また捨てられちゃう“と感じていた

ということは、私は捨て子であって引き取り手がいないのか…

「どうした、難しい顔なんかしよって。何か思うことがあるならいってみなさい」

その言葉にハッと現実に戻る

「…なんじゃ、また隠し事か。遠慮せずに言ってごらん」

そう優しい顔で尋ねられると断れない

でも、いずれ聞くことではあるだろうし

私は、全て包み隠さず話してみた

話の途中、おじいちゃんは一瞬だけ目を大きく見開いたが、その後はいつもの顔に戻って最後まで話を聞いてくれた

「お前の本当の親が現れるまで、わしが親じゃよA。何か分かったら連絡するから、それまでわしの子でいておくれ」

それだけいうと、また私の頭を撫で、部屋を出て行った

結局のところ真相は分からず終いだったが、今の私には一番欲しかった言葉だった

新しい土地へ行くことだし、私もお世話になった海兵さんへ挨拶へ回ろう

そう意気込んで、部屋の扉を開けた