第四角 ページ4
…どのくらい眠っただろうか
ずっと身体を動かしていないからか、だるく感じる
そんな身体を少しでも動かそうと寝返ってみるも、腕が固定されて動けない
変に思った私は、目を開ける
腕から延びる管の先には点滴があり、水滴が落ちると何となくひんやりとした
横を見るとガープさんが誰かと電話している
たまに眉間にシワを寄せているところを見ると、その誰かに怒っているようだ
「もういいわい、頭でっかちめ!」
そう言い放って電伝虫を切り、短くため息をつく
「…あの……」
おそるおそる声をかけると、私が起きたことに気がついたガープさん
さっきとは違ってにこやかな笑顔を浮かべる
「おお、Aちゃん。もしかしてわしの声で起きてしまったか?」
「あ、いえ違います!それより、ここは……」
先程まで居たはずの医務室と違う部屋な為、十中八九、海軍本部へ着いたのだろう
「ああ、そうじゃったな。
…実はAちゃん、あれから3日間程寝ておってな、船も3日前には到着したもんだから、一通りの検診を終えて、いまはわしの部屋で休んでいるんじゃよ」
またあれからそんなにもそんなにも寝ていたのか
相変わらず記憶は戻らないし、しばらくはガープさんや海軍さんのお世話になってしまうな
そんなことを考えている私に心情を読み取ったのか
ガープさんは、何にも心配しなくていいと
優しい笑顔でそう言った
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作者名:あお | 作成日時:2018年8月30日 13時