月島の告白。 ページ5
「でね!その時彼がすっご〜くかっこよくて〜!!」
「だよね〜!それ、知ってる!!!」
「てかさ、次テストじゃん〜、やば〜い!」
クラスの中はいつも、音が、情報が溢れる。
私はその中で、本を読む。
本の中にも、音がある、情報がある。
でも、コッチより色が溢れてる。
だからこそ、私は本を読むのに...。
「なぁーに読んでんの?」
ほら、きたよ。
明るい髪色の彼が、私の手にある本をヒョイ、と取り上げた。
「返して。」
思いっきり睨んでみたけど、変化なし。
こいつは一体なんなんだ。
周りの音が止む。
「ふーん、『言語学に関する哲学書一覧』ねぇ、よくこんなの読めるね。
てかさ、テスト前なのに余裕ダネ。流石、頭がいい人は考えてることが違うなぁw」
プッツン、
遠くの方で、何かが切れた音がした。
「頭がいい、って、あんたもでしょ。あと、テスト対策してないわけではないので、ご安心くださいな。
...で、もういいでしょ。返してよ。」
今度は、内容まで読み始めた。
再び声をかけようかと思ったのも束の間。
「ちょっと、ツッキー!!またAさんに喧嘩売ってるの!?」
救世主です。イエス様がここに降り立った!
「ごめんね、Aさん。
(ここだけの話ツッキーになんかされたら、ヘッドホンを奪い取ればいいよ)って、ことでホントごめん。
そうして彼らは去って行った。
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作者名:ハルキ | 作者ホームページ:
作成日時:2016年6月13日 22時