山口の告白。3 ページ12
山口くんが私の家のカフェに入店した。
...山口くん?
「えええええ!?あ、あ、
い、いらっしゃいませ!?!!」
やっばい。超声裏返った。
山口くんを見てみると、やっぱり唖然としている。
恥ずかしさに身をすくませていると、
フッ、と山口くんが笑った。
「Aさんのカフェだったんだね、ココ。」
「あ、うん、そです。」
ギクシャク、
「や、山口様ですね、少々お待ちください。」
後ろのスタッフルームに逃げ込む。
山口様、と書かれたケーキの箱を持ち出す。
「こちらのケーキでお間違えないでしょうか?」
差し出したケーキは『母さん誕生日おめでとう!』というチョコプレートが載ったケーキ。
「うん、それそれ。ハイ、これお金ね。」
お金を受け取って、レシートを渡す。
その手が掴まれて、引き寄せられる。
「Aさん、また来るね。」
レジ越しに囁かれたその声は、
私を真っ赤にさせるには十分だった。
「...カッコよすぎでしょ。」
ああ、ダメだ。どんどんはまってく。
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作者名:ハルキ | 作者ホームページ:
作成日時:2016年6月13日 22時