ずっとこうしたかった【side S】 ページ41
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重ねられた手を親指でそっと撫でてから優しく繋ぎ、ゆっくり指を絡ませて恋人繋ぎをするとぎゅ、と握った。
軽く握り返された小さな手が何よりも愛しい。
この手が離されないように大切に守りたい。
園内でいつまでもこうしているわけにもいかず、静かに車を走らせはじめた。
運転のために仕方なく手を離しても、待っていてくれる温もりが心地良い。
時おり絡む視線も行きとは違う“恋人同士”の熱を持っている。
この距離感が気恥ずかしくもあるが、何よりも満たされた。
一秒でも長くこのままで。
と思う気持ちを嘲笑うかのように窓の外は次第に見慣れた景色になっていき、Aちゃんの暮らすマンションの前で静かに車を停車させた。
礼を言いシートベルトを外して鞄を持ち直したAちゃんに躊躇いながら声をかける。
「もう少し一緒にいたいって言ったら迷惑か？」
俺の言葉にまた少し揺れる瞳が俺を見つめてくる。
「……私も、まだ帰りたくない、です」
小さく搾り出された声は少し震えていて、俺の気持ちに精一杯答えようとしてくれるいじらしさにまた愛しさが込み上げた。
もう限界だ。
俺は無意識に手を伸ばしAちゃんを抱き締めていた。
俺の背に回された彼女の手が嬉しくて、抱き締める手に少し力が入ってしまった。
「急に抱き締めてごめんな、我慢できなかった」
「いえ、嬉しいです」
「……あんま可愛いこと言わないでくれ」
Aちゃんの肩に顔を埋めたまま彼女が無意識に繰り出す可愛さに耐えた。
ドライブをするか、それとも家で映画でも観るか。
いきなり家はハードルが高いかと思って酒飲みながら映画観るだけと強調した俺に、微笑みながら楽しそうと答えたAちゃんにまた愛しさが募った。
再び車を走らせ、途中でレンタルショップとコンビニに寄ってから俺の家へ向かった。
玄関を前にして足が止まったAちゃんにやっぱり帰るか聞くと、小さく首を振ったので緊張しているAちゃんのペースに合わせて家へ招き入れた。
ソファに並んで座りブランケットに一緒に包まりながら、手を繋ぎ肩を寄せあってゆっくりと映画を観た。
1日遊び倒した後に酒を飲んで疲れたAちゃんは、2本目の映画を観始めてすぐに寝落ちした。
俺の肩に頭を預け穏やかに眠る彼女にまた愛しさが募る。
ちょっと悩んでからAちゃんの額に優しくキスを落とし、彼女が腕の中にいる喜びを実感しながら俺もそのまま眠りに落ちていった。
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これからも君と一緒に【side S】→←本音【side S】
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ちょこ(プロフ) - きちさん» 嬉しいです！こちらこそコメント頂けて幸せになりました(^^) (2022年9月1日 22時) (
レス) id: b37865d1d3 (このIDを非表示/違反報告)
きち(プロフ) - シャンクスはもちろんのこと、ifストーリーのベックマンも最高でした、、めちゃくちゃニヤけて悶えました、、ベックのお話あんまりないので尚更で、、！幸せをありがとうございます！！！ (2022年9月1日 1時) (レス) @page50 id: 106dc987a3 (このIDを非表示/違反報告)
ちょこ(プロフ) - ぷーさん» イケメンすぎましたか(笑)そう言っていただけて嬉しいです！ (2022年8月23日 16時) (レス) id: b37865d1d3 (このIDを非表示/違反報告)
ぷー - え？？シャンクスイケメンすぎん？？？？てなりましたw最高です！ (2022年8月23日 4時) (レス) id: 1a24521b43 (このIDを非表示/違反報告)
ちょこ(プロフ) - あさん» 楽しんで頂けたようで何よりです(^^) (2022年8月17日 9時) (レス) id: b37865d1d3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちょこ | 作成日時：2022年2月5日 21時
