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ヴィダニエヴェ島に滞在して6日目、他の桜の木が芽吹き始めたと言われてまたセレッソルスを見に来ていた。
実は島の女性達と一悶着あってからは宿に引きこもっていたので、外に出るのは久しぶりだった。
部屋からセレッソルスが見られる島で一番上等な宿だったらしく花見には困らなかったし、部屋に露天風呂まであるというオプション付き。
正直なところ、まだ雪の残る寒い外で花見をするより快適だった。
シャンクスにはあの女性達が姿を現すことは絶対にないから安心しろと言われて一瞬最悪の想像をしたが、私達が島を出るまで家から出ないようにしてくれているだけだと言われて内心ホッとした。
この島の磁場が異常な成長スピードでセレッソルスを開花させているのかは分からないが、気安く人が触れてはならない神聖な場所であることは間違いない。
それを汚すような人道に外れるような行いはしない方が良いに決まってる。
植物は繊細だから人の悪い気にあてられ続ければ、この幻想的な光景はいつか見られなくなりそうな気がした。
そんなようなことを小さくと呟けば、シャンクスはAならそう言うと思ったと優しい顔で笑ったのだった。
雪が溶けて芽吹き始めた桜もあれば、まだ雪が積もっている桜もあった。
風が吹き抜ける度にはらはらと雪が舞っていたが、陽射しは春らしく暖かいので意外と心地よかった。
シャンクスと二人で桜並木を歩きながら、私は花見の話をし始めた。
「私の国は島国なんだけど、夏島の気候を持つ地域から冬島の気候を持つ地域まであった。
暖かい地域から順番に桜が開花していくから国全体で2ヶ月近くは花見のシーズンになるの」
「凄いな」
「花見のスポットが各地にあってね、場所によっては屋台が並んだりするの。
焼きそば、お好み焼き、たこ焼き、いか焼き。
チョコバナナ、りんご飴、わたあめ、ベビーカステラ。
お家でご飯を作って持ってきてる人もいたし、お店で買ってくる人もいた。
そして桜の木の下で家族や友人、時には仕事仲間とかと花見をするの。
ご飯を食べてお酒やジュースを飲みながら何でもない話で盛り上がって、たまに思い出したように桜が綺麗だねって笑うの」
「楽しそうだな」
「やってることはこの間の宴と変わらないよ。
セレッソルスを囲みながらルウが作ってくれたおでんを食べて、お酒を飲んで、桜が綺麗だねって笑ってたじゃない」
「確かに」
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ちょこ(プロフ) - kaito11さん» ありがとうございます！引き続き続編もよろしくお願い致します！ (2023年5月6日 22時) (
レス) id: b37865d1d3 (このIDを非表示/違反報告)
kaito11 - この作品大好きです！これからも更新楽しみにしています！ (2023年4月28日 18時) (レス) @page50 id: a5ae7a5cae (このIDを非表示/違反報告)
ちょこ(プロフ) - NATSUさん» いつもありがとうございます！ (2023年4月15日 17時) (レス) id: b37865d1d3 (このIDを非表示/違反報告)
NATSU(プロフ) - 続きがとても楽しみです。 (2023年4月14日 22時) (レス) @page45 id: 01b4412dd0 (このIDを非表示/違反報告)
ちょこ(プロフ) - 白雪さん» 初めまして、大好きと言って頂けて本当に嬉しいです。更新の励みになりました！ (2023年2月27日 21時) (レス) @page28 id: b37865d1d3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちょこ | 作成日時：2022年12月18日 19時
