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「A、あまり遠くには行くなよ」
「うん」
私を見送るシャンクスとベックさん達に手を振ってから浜辺を歩き出した。
数日前にこの無人島に上陸し皆で焚き火を囲みキャンプしながら数日を過ごしていたが、今朝シャンクスから散歩でもしてきたらどうだ？と提案されたのだ。
一人で出歩いて良いのか聞くと、ダメだったら最初から許可しねぇよと笑われた。
どうやらこの島には危険な生物や虫などに遭遇する心配はないらしいのでそれならば、とカメラをぶら下げた私はルウからお弁当と飲み物まで持たされ皆に見送られた。
ただの散歩にしては見送りが豪華だ。
段々遠くなっていく皆の賑やかな声と、木々を揺らす風の音や潮の香りを心地よく感じながら時折カメラを構えてみたりする。
お弁当まで持たされたということは、きっと日が暮れるまで好きにして良いということだ。
お言葉に甘えてゆっくり羽を伸ばさせてもらおう。
写真を撮ったり靴を脱いで足だけ海に浸かってみたり、砂浜に寝転んでみたりもした。
お弁当を少し食べて、強くなってきた日差しを避けるように木陰で読書をする。
あまりにもゆっくりとした時間が流れていき、その心地よさに自然と瞼が重くなっていった。
「おい、起きろ」
「ん、ぅ……」
身体を揺さぶられ眠りから覚めると、目の前に鋭い眼光で私を覗き込む見知らぬ男がいた。
さぁっと血の気が引いた私を見ても、目の前の男は一切表情を崩さない。
「お前は何者だ？」
「………」
「何故こんなところに一人でいる？」
「………」
男の問いに何と答えれば良いのか分からず、開いたままの本とカメラをぎゅっと抱き寄せた。
そんな私を見て男は口が聞けないのか？耳は聞こえているか？と淡々と問う。
きっと怯えた顔で自分を見ているだろう私に男は眉を潜めながらも、その場から動こうとはしない。
男が持つ巨大な剣にそっと視線を移すと男はスッと立ち上がり、鋭い眼光で私を見下ろした。
「遭難したにしてはずいぶん身なりが綺麗だが……
まさか、一人で赤髪を討ちに来たわけではあるまい？」
男が口にした“赤髪”という言葉にドキッとした。
シャンクスを一人で討ちに来たのはあなたの方では？と思いながらも、当然口に出すことは出来なかった。
しばらく殺気のようなトゲトゲしたものを感じ続けたが、このままではどうしようもないので意を決して男の瞳をまっすぐ見つめ口を開いた。
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ちょこ(プロフ) - kaito11さん» ありがとうございます！引き続き続編もよろしくお願い致します！ (5月6日 22時) (
レス) id: b37865d1d3 (このIDを非表示/違反報告)
kaito11 - この作品大好きです！これからも更新楽しみにしています！ (4月28日 18時) (レス) @page50 id: a5ae7a5cae (このIDを非表示/違反報告)
ちょこ(プロフ) - NATSUさん» いつもありがとうございます！ (2023年4月15日 17時) (レス) id: b37865d1d3 (このIDを非表示/違反報告)
NATSU(プロフ) - 続きがとても楽しみです。 (2023年4月14日 22時) (レス) @page45 id: 01b4412dd0 (このIDを非表示/違反報告)
ちょこ(プロフ) - 白雪さん» 初めまして、大好きと言って頂けて本当に嬉しいです。更新の励みになりました！ (2023年2月27日 21時) (レス) @page28 id: b37865d1d3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちょこ | 作成日時：2022年12月18日 19時
