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「これは……」
「よく考えたなぁ」
「こんなカワイイAを見れなくてお頭は悔しがるだろうなぁ」
「「「間違いない」」」
クスクスと笑いながら、俺達は布団にサンドされ気持ち良さそうに眠るAをしばらく眺めた。
大嵐で四方八方に揺れ続ける船がひっくり返らないよう保ち続けること丸一日、ようやく天気も波も落ち着いた。
放置し続けてしまったAの様子を見に医務室へ戻ったホンゴウがバタバタと駆け回っているので何事かと聞けば、Aの姿が見当たらないと言われ背中に嫌な汗が流れた。
慌てて皆で医務室のクローゼットや周辺の部屋を探し始めると、ホンゴウが見つけた！！！！と叫ぶので声のした方に向かうと予備の布団に挟まれ眠るAがいたのだった。
「気持ち良さそうに寝てるが流石に起こすか……
A、起きろ」
しばらくAを眺めていた俺達だが、ホンゴウがハッとしたようにAに声をかけ始めた。
「…んぅ…………、！！？！」
もぞもぞと身体を起こしたAは布団越しに頭を打ち付け悶えた。
「「「…………」」」
「また頭を打ちたくなかったら身体は起こすなよ？ほれ、引っ張り出してやるから手出せ」
呆れたような顔をするホンゴウに寝ぼけたままのAは手を差し出し、ずるずると布団から引き出された。
「これじゃ介護だな」
「A、大丈夫か？」
「………ん？
……………あっ、私吐いてなかった？！」
「よだれはタオルが受け止めたから布団は無事だ」
ホンゴウの言葉にタオルでさっと顔を隠し口元を拭ったAは恥ずかしそうに嵐の中お疲れ様でした、と俺達を労った。
食堂に向かいながら成り行きを聞けば皆が納得したように頷いた。
「悪かったな、誰も側にいてやれなくて」
「船を守ることより大事な仕事なんてないんですから大丈夫ですよ」
「あの揺れの中よく寝れたな」
「それは私もビックリでした。何はともあれ布団を汚さなくて本当に良かったです」
「Aはそんなこと気にしなくて良いから自分の心配だけしてろ」
「……はい」
ホンゴウに怒られ困ったように笑うAに俺達が内心ため息をついたのは仕方ないと思う。
「明日には晴れるだろうから久しぶりに甲板に出るか？」
「やった、良いんですか？」
楽しみ！と嬉しそうに笑うAに俺達があたたかい気持ちになったのは、もう何度目か分からなかった。
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ちょこ(プロフ) - kaito11さん» ありがとうございます！引き続き続編もよろしくお願い致します！ (2023年5月6日 22時) (
レス) id: b37865d1d3 (このIDを非表示/違反報告)
kaito11 - この作品大好きです！これからも更新楽しみにしています！ (2023年4月28日 18時) (レス) @page50 id: a5ae7a5cae (このIDを非表示/違反報告)
ちょこ(プロフ) - NATSUさん» いつもありがとうございます！ (2023年4月15日 17時) (レス) id: b37865d1d3 (このIDを非表示/違反報告)
NATSU(プロフ) - 続きがとても楽しみです。 (2023年4月14日 22時) (レス) @page45 id: 01b4412dd0 (このIDを非表示/違反報告)
ちょこ(プロフ) - 白雪さん» 初めまして、大好きと言って頂けて本当に嬉しいです。更新の励みになりました！ (2023年2月27日 21時) (レス) @page28 id: b37865d1d3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちょこ | 作成日時：2022年12月18日 19時
