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それから数時間かけてババ抜き、七並べ、神経衰弱などあらゆるカードゲームを繰り返した。
ふと犠牲になった人を見ると顔に落書きされたり、髪を弄られたり、女装させられたりと、酷い有り様だった。
これを見て雑用や掃除を命じられた船員は、全員が早々に負けて良かったと呟いた。
彼らにとってはどんなに汚い倉庫の片付けや、なかなか汚れの落ちない壁や床の掃除よりオモチャにされる方が苦痛らしい。
全員に笑われ悔しがる船員に同情しながらそりゃそうか、と思った。
公開処刑がすぎる。
ちなみに、私はあれからも何度か勝っていたし奇跡的にビリにはならなかった。
私がビリにならないのは何かの力が働いている時もあったが、わざわざ負けてあげるほどお人好しではないので気付かないフリをした。
決着がつくと私とビリ争いをした船員までホッとしたような顔でため息をつくし、最初から私をビリにする気はなかったようだ。
そして、実は私をビリにさせないゲームではなくて私を1位にさせるためのゲームだと気付いたのは絶対に負けることはないと思っていたベックさんが負けた時だった。
その時に1抜けしたのは私で、負けたのに楽しそうに私からの“お願い”を待つベックさんを見て合点がいった。
きっかけは間違いなくシャンクスだろう。
乱闘続きで船内待機を命じられている私が風にあたろうと誘われても応じないので、しびれを切らし強行手段に出たらしい。
正直なところ、ここまでして私に“お願い”させたい理由が分からない。
「っっっっっし！！！」
そんなことを考えているとまた決着が着いた。
「さぁ、A！今回のビリは俺だ！何でも言え！！」
「腹躍りしろ〜」
「禁酒しろ〜」
不満げにシャンクスにヤジを飛ばす皆を眺めながら、どうしたもんかと頭を悩ませる。
ルウに晩ごはんのリクエスト、ドクターにベックさんが使っていたような栞(金属のプレートに切り絵のような細工がされたお洒落な品だった)、ベックさんとは次の島で一緒に本屋に行きオススメの本を選んでもらう約束をしていた。
うーん、と悩んでいると突然船が大きく揺れた。
「わっ」
「A！」
ぐらりと揺れた身体をシャンクスに支えられ事なきを得たが、一瞬にして変わった空気に背中がヒヤリとした。
「様子を見てくる。Aは隠れてろ」
「気をつけて」
頷きながらシャンクスに声をかけると、一瞬頬を緩めてからすぐに出ていった。
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ちょこ(プロフ) - kaito11さん» ありがとうございます！引き続き続編もよろしくお願い致します！ (5月6日 22時) (
レス) id: b37865d1d3 (このIDを非表示/違反報告)
kaito11 - この作品大好きです！これからも更新楽しみにしています！ (2023年4月28日 18時) (レス) @page50 id: a5ae7a5cae (このIDを非表示/違反報告)
ちょこ(プロフ) - NATSUさん» いつもありがとうございます！ (2023年4月15日 17時) (レス) id: b37865d1d3 (このIDを非表示/違反報告)
NATSU(プロフ) - 続きがとても楽しみです。 (2023年4月14日 22時) (レス) @page45 id: 01b4412dd0 (このIDを非表示/違反報告)
ちょこ(プロフ) - 白雪さん» 初めまして、大好きと言って頂けて本当に嬉しいです。更新の励みになりました！ (2023年2月27日 21時) (レス) @page28 id: b37865d1d3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちょこ | 作成日時：2022年12月18日 19時
