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医務室に戻ると手当てされ全身包帯だらけになったAにドクターが俺のシャツを着せた。
「……何も着ないよりは良いだろう」
小柄なAにはやはり俺のシャツは大きくて、裾から見える足が包帯だらけでなかったら良い眺めだったのに。
と、一瞬でも思ってしまった俺は雑念を振り払うためにベックに頬を摘まんでもらった。
「いっ……た！！！おい、そんな強く摘まめとは言ってないぞ？！」
「雑念は晴れたか？」
「おかげさまで」
痛む頬を撫でていると医務室のドアがノックされ、紙袋を片手に持ったヤソップが入ってきた。
「頼まれたものを持ってきたぜ」
ヤソップはAの様子をチラ見して安心したように笑みを浮かべ、紙袋をドクターに渡すとすぐに医務室を後にした。
「それは？」
「娼館の女達が愛用する秘薬だ」
「は？！」
ドクターに紙袋の中身を問うと薬を取り出して見せてくれた。
「避妊薬か」
「万が一があるかもしれないからな、確実じゃないが一応飲ませた方が良い」
「ああ、ビックリした……」
酒飲みの男しかいないこの船に酔い醒ましはあれど当然避妊薬なんて常備してあるわけないので、島の人間から調達してきたのだろう。
「少しでも早く飲ませた方が良いんだが、また起こすのもかわいそうだなぁ」
穏やかな顔で眠るAを見てため息をつくドクター。
「いや、でも早い方が良いだろ」
そう言ってAの身体を起こしたベックだが、Aが起きる気配はない。
俺はAに声をかけながら身体を揺らし起こそうとする。
「んっ……」
と動いたがなかなか起きる気配のないAに声をかけ続けていると、ゆっくり目を開いた。
「これを飲んでくれ」
コップに入った水と薬をぼーっと眺めるAに一人で飲むのは無理そうと判断した俺達は頭を悩ませた。
しばらく3人で顔を見合わせたどり着いた結論は“口移しで飲ませる”だった。
「……A、一秒でも早く飲んだ方が良い。自分で飲めそうにないなら俺が口移しで飲ますが良いか？」
一応断りを入れたが反応のないAに腹をくくる。
また意識が落ちる前に俺は薬と水を口に含みAの顔をくいと上げると、優しく口付けた。
飲み込んだのを確認してすぐに離れると再び瞼を閉じ始めたAに優しく声をかけた。
「……ゆっくり休めよ」
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ちょこ(プロフ) - planetbluep379さん» ありがとうございます！月末までバタついているので更新遅くなりますが気長にお待ちくださいませ🙇♀️ (2022年9月15日 10時) (
レス) id: b37865d1d3 (このIDを非表示/違反報告)
planetbluep379(プロフ) - 続き待ってました✨嬉しい！頑張ってください😁 (2022年9月14日 9時) (レス) @page43 id: 6277eb3c9f (このIDを非表示/違反報告)
ちょこ(プロフ) - シンヤさん» ありがとうございます！ (2022年9月6日 16時) (レス) id: b37865d1d3 (このIDを非表示/違反報告)
シンヤ(プロフ) - 続きとても楽しみにしています😊 (2022年9月6日 0時) (レス) @page39 id: 42d6be6a70 (このIDを非表示/違反報告)
ちょこ(プロフ) - 白雪さん» はじめまして、コメントありがとうございます。お話は順次公開していきますので気長にお待ちください🙏 (2022年9月2日 17時) (レス) id: b37865d1d3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちょこ | 作成日時：2022年7月7日 23時
