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しばらく街を散策したあと、まだ日も暮れていないのに酒が飲みたいと言い出したお頭にAは笑って頷いた。
酒場に入りAと話しながら酒を飲むお頭の姿は、昨日より楽しそうだ。
近くの席にいる女達にチラチラと見られているのも気付いているだろうが、相手をする気はないらしい。
客が増え一層賑わってきた頃、席を外していたAが戻ってくると女達のテーブルを指差しながら気まずそうに口を開いた。
「お姉さん達がシャンクスと一緒に飲みたいんだって」
ちらりと女達を見たお頭は隣に座り直したAの無事を確認すると、はぁーとため息をついた。
「混んできたし宿で飲み直すか」
「……船に戻らないんですか？」
「せっかく島に降りたんだから、広い風呂に浸かったり揺れないベッドで寝たいだろ？」
そう言って会計を済ますとAを促し席を立った。
「俺を誘うのに人を小間使いするな」
お頭は女達に目もくれず、通りすがりに真顔でそう言い放った。
お頭と飲みたがる女は腐るほどいるが気に入った子でもなければ自分からは誘わないし、女の方から誘われ気が向いたらそれに乗るだけ。
誘われればそれなりに楽しむし、誘いがなくても酒があればご機嫌になれるのがお頭なのだ。
「えっと……良かったんですか？」
そんないつも通りのお頭を知らないAは、店を出ると戸惑いぎみに自分が仲介した女のことを聞いた。
「俺は自分で直接誘いにくる女が良いんだよ」
「……昼間の女性達はあしらったのに？」
皆さん綺麗な人でしたけどね、と不思議そうにするAにお頭は苦笑いした。
「嫌な思いさせて悪かったな」
「何のことですか？」
小間使いされたことなど何とも思っていない顔で返事をしたAに、俺達は面食らった。
「はは、Aは凄いな」
「え、何がですか？」
分かっていないAにお頭は何でもないと笑いながら、近くのスイーツ店を指差した。
「Aはそろそろ甘いものでも食べたいんじゃないか？」
「えっ」
甘いものと聞いて少しだけ目を輝かせたAを満足そうに見たお頭は、閉店間際で売れ残っていたスイーツを買い占めた。
「私、そんなに食べれませんよ？」
「皆でちょっとずつ食えばすぐなくなる」
「無理してません？」
「してない」
「……ふふ、ありがとうございます」
それ以上追及するのをやめたAは嬉しそうに箱詰めされていくスイーツを眺めていた。
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ちょこ(プロフ) - planetbluep379さん» ありがとうございます！月末までバタついているので更新遅くなりますが気長にお待ちくださいませ🙇♀️ (2022年9月15日 10時) (
レス) id: b37865d1d3 (このIDを非表示/違反報告)
planetbluep379(プロフ) - 続き待ってました✨嬉しい！頑張ってください😁 (2022年9月14日 9時) (レス) @page43 id: 6277eb3c9f (このIDを非表示/違反報告)
ちょこ(プロフ) - シンヤさん» ありがとうございます！ (2022年9月6日 16時) (レス) id: b37865d1d3 (このIDを非表示/違反報告)
シンヤ(プロフ) - 続きとても楽しみにしています😊 (2022年9月6日 0時) (レス) @page39 id: 42d6be6a70 (このIDを非表示/違反報告)
ちょこ(プロフ) - 白雪さん» はじめまして、コメントありがとうございます。お話は順次公開していきますので気長にお待ちください🙏 (2022年9月2日 17時) (レス) id: b37865d1d3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちょこ | 作成日時：2022年7月7日 23時
