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落とし物に気付かず歩いていく女性に拾い物を届けると、お礼に髪を整えてくれることになった。
カラン
「ここよ」
「いらっしゃいませ」
ジェシカと名乗った彼女が店に私たちを招き入れると、奥から男性が1人出てきた。
「うちのスタイリストよ」
「こんにちは」
紹介されたのでとりあえず挨拶をすると、男性はぺこりとお辞儀した。
「この子の分はお礼だけど、あなた達からはお代頂きますからね」
「ちゃっかりしてるなぁ」
ニッコリ笑ったジェシカさんはシャンクスに声をかけると私を鏡の前へ促した。
鏡の前に座った私は楽しそうに準備をするジェシカさんの様子や店の雰囲気を伺う。
こじんまりとしているがアットホームで私の好きなタイプの美容室だった。
「さて、お名前は何だったかしら？」
「Aです、よろしくお願いします」
「A、どんな風にしたいとかある？」
「えっと……」
準備が出来たらしい彼女が声をかけてきたが、特にイメージがなくて悩む。
「何でも良いのよ、特になければ揃えるだけとかでも」
鏡越しに目の合ったジェシカさんが優しく微笑んだ。
「……私、あまり髪を短くしたことがないからよく分からなくて」
「そうなの？」
「……次いつこういう風に髪を切る機会があるかも分からないので、とりあえず伸ばし続けても纏まるように毛先を整えてもらえますか？」
「OK、他に希望は？」
「ジェシカさんにお任せします」
「任されたわ！」
笑顔でしっかり頷いた彼女はブラシで丁寧に髪を梳かしはじめた。
「……こんなもんかしらね」
ジェシカさんは真剣な顔で髪を切り揃えるとシャンプー台へ促し、みんなと離れたところでトーンを落とし話しかけてきた。
「A、あなたやっぱり女の子でしょう」
小さく頷いて肯定すると彼女は色々と心配してくれた。
船を降りる気があるなら落ち着くまで一緒に暮らそうとか、仕事も探してあげると言ってくれたくらいだ。
「ありがとうございます。
でも本当に彼らに助けてもらって感謝してますし、手も出されてませんので安心してください。
とりあえずこの島を色々見てこれからのことを決めようと思ってます」
笑顔でそう言うと納得してくれた彼女は、髪を洗い丁寧に乾かして仕上げてくれたのだった。
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ちょこ(プロフ) - planetbluep379さん» ありがとうございます！月末までバタついているので更新遅くなりますが気長にお待ちくださいませ🙇♀️ (2022年9月15日 10時) (
レス) id: b37865d1d3 (このIDを非表示/違反報告)
planetbluep379(プロフ) - 続き待ってました✨嬉しい！頑張ってください😁 (2022年9月14日 9時) (レス) @page43 id: 6277eb3c9f (このIDを非表示/違反報告)
ちょこ(プロフ) - シンヤさん» ありがとうございます！ (2022年9月6日 16時) (レス) id: b37865d1d3 (このIDを非表示/違反報告)
シンヤ(プロフ) - 続きとても楽しみにしています😊 (2022年9月6日 0時) (レス) @page39 id: 42d6be6a70 (このIDを非表示/違反報告)
ちょこ(プロフ) - 白雪さん» はじめまして、コメントありがとうございます。お話は順次公開していきますので気長にお待ちください🙏 (2022年9月2日 17時) (レス) id: b37865d1d3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちょこ | 作成日時：2022年7月7日 23時
