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星を眺めながら眠りに落ちていったAにつられて、すぐにお頭も寝息を立てはじめた。
いつもより早い眠りに無茶ぶりをされることなく宴が終わることに安堵した船員も多いだろう。
変わらない景色にすぐ飽きるお頭が俺達を困らせていた日常が、Aを船に乗せてから180度変わった。
夕陽や星なんてすぐ飽きそうなお頭が楽しそうに眺めていたり、Aは何気ない日常にある小さな幸せに気付かせてくれる。
本当に不思議な女だ。
無防備に眠るお頭とAのあどけない寝顔に、ベッドで寝たい気持ちを我慢する。
お頭は放っといても何とかなるが、Aに何かあったらお頭がうるさいだろうから仕方ない。
夜が明け始めた頃にようやく寝落ちた船員たちの屍を眺めながらコーヒーを飲んでいると、Aがもぞもぞと動いた。
目を擦りながら起き上がったAは寒いのかお頭のマントにくるまりながらぼーっと周りの様子を伺っている。
「……ベック、さん？」
俺に気付いたAは戸惑いながら俺の名を呼んだ。
「……もうすぐ夜が明けるが二度寝するなら部屋に戻れ」
クッションを枕がわりにしていたがこんなところで寝ていては身体が休まらないだろうと思って声をかけたが、Aは羽織っていたマントをお頭にかけると俺の隣にやってきた。
「……本当だ、ちょっと明るくなってきてますね」
少し身体を震わせながら昇り始めた太陽を見つめるAにコーヒーを淹れてやる。
「飲めるか？」
「……出来れば砂糖とミルクを少し混ぜて頂けると嬉しいです」
申し訳なさそうに言うAに少し甘くしたコーヒーカップを渡す。
「あったかい……」
コーヒーを飲んで顔を綻ばせながら朝陽を眺め続けるAを横目で見る。
小さくて子供みたいな女だが、やはり賢そうだ。
記憶喪失というわけでもなさそうなのに故郷には帰れないと言ったことに疑問は残るが、仕事が見つかれば何処でも生きていけると言い切るだけの度胸も根性もあると思う。
Aなら治安の良い島で問題なく生きていけるだろう。
ただ、時折落ちる影がやけに目に残っていた。
お頭の冒険話を興味深げに聞いていた姿から見ても、Aの生き方や考え方は俺達に近いのではないかと。
Aは平和な島で淡々と暮らすよりもお頭のように何にも縛られることなく自由に生きる方が合っているような気がした。
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ちょこ(プロフ) - planetbluep379さん» ありがとうございます！月末までバタついているので更新遅くなりますが気長にお待ちくださいませ🙇♀️ (2022年9月15日 10時) (
レス) id: b37865d1d3 (このIDを非表示/違反報告)
planetbluep379(プロフ) - 続き待ってました✨嬉しい！頑張ってください😁 (2022年9月14日 9時) (レス) @page43 id: 6277eb3c9f (このIDを非表示/違反報告)
ちょこ(プロフ) - シンヤさん» ありがとうございます！ (2022年9月6日 16時) (レス) id: b37865d1d3 (このIDを非表示/違反報告)
シンヤ(プロフ) - 続きとても楽しみにしています😊 (2022年9月6日 0時) (レス) @page39 id: 42d6be6a70 (このIDを非表示/違反報告)
ちょこ(プロフ) - 白雪さん» はじめまして、コメントありがとうございます。お話は順次公開していきますので気長にお待ちください🙏 (2022年9月2日 17時) (レス) id: b37865d1d3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちょこ | 作成日時：2022年7月7日 23時
