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“守る”と言った俺に微笑みながら小さく頷いたA。
その笑顔に無意識に可愛いと呟いた俺はベックに頭を叩かれた。
「いっ、た！」
「そういう目で見ないんじゃなかったか？」
「見てない！」
「どうだか……おい、お頭は女好きだから気を付けろ」
俺達のやり取りに目をパチパチと瞬かせてから笑って頷いたAにやっぱり可愛いなと思った。
「ほらほら、俺達が海賊だという一番大事なことは伝えられたんだから今日はもう帰ってくれ」
「え！？」
「嬢ちゃんにはまだまだ休養が必要だ。ゆっくり寝てしっかりご飯を食べて一日でも早く動けるようにならないと」
そう言って医務室から俺とベックを追い出そうとする。
「わ、分かったよ今日は帰る！A、明日また来るからな！」
扉が閉まる前にそれだけ言い切ると、ベックが呆れたようにため息をついた。
「どうするつもりだ」
「帰る場所があるなら良いんだが……安全に暮らせる島を探してやった方が良いかもな」
海賊と聞いてから様子が変わったAは一体何を考えていたのだろうか。
この大海賊時代に海賊を知らないやつなんていないに等しい。
生まれてから一度も外に出たことがなく必要以上の情報すら与えられずに生活しているやつがいるなら話は別だが、Aは海賊がどういうものかくらいは知っているようだった。
……海賊らしからぬ俺の言動に戸惑っているだけなら良いんだが。
少しだけ見せたAの笑顔は愛らしくて、あの笑顔を失わせるようなことは二度とあってはならないし、あらゆる危険から守ってやりたいと思った。
そんなことを考える俺にベックは釘を指す。
「まだ素性がハッキリしない、少しは警戒しろ」
「でも剣や銃で奇襲をかけてくる手練れのような筋肉のつき方はしてないだろ」
「悪魔の実を食ってる可能性も考えろ」
「分かった分かった……！」
「待て」
「おーい！お前ら何してるんだ？」
「はぁ……」
小言から逃げるように何やら集まって盛り上がっている仲間達の元へ向かう俺に、大きなため息をつくベック。
悪いと思いながらも、俺はふとした瞬間に思い出すAの光を失った瞳が忘れられないでいた。
世界はこんなに広くて面白いものがたくさんあるのだからAに見せてやりたいし、あの瞳がキラキラと輝く瞬間を見たいと思ってしまったのだ。
俺はどれだけ反対されようともAと旅をする、と密かに決意した。
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ちょこ(プロフ) - planetbluep379さん» ありがとうございます！月末までバタついているので更新遅くなりますが気長にお待ちくださいませ🙇♀️ (2022年9月15日 10時) (
レス) id: b37865d1d3 (このIDを非表示/違反報告)
planetbluep379(プロフ) - 続き待ってました✨嬉しい！頑張ってください😁 (2022年9月14日 9時) (レス) @page43 id: 6277eb3c9f (このIDを非表示/違反報告)
ちょこ(プロフ) - シンヤさん» ありがとうございます！ (2022年9月6日 16時) (レス) id: b37865d1d3 (このIDを非表示/違反報告)
シンヤ(プロフ) - 続きとても楽しみにしています😊 (2022年9月6日 0時) (レス) @page39 id: 42d6be6a70 (このIDを非表示/違反報告)
ちょこ(プロフ) - 白雪さん» はじめまして、コメントありがとうございます。お話は順次公開していきますので気長にお待ちください🙏 (2022年9月2日 17時) (レス) id: b37865d1d3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちょこ | 作成日時：2022年7月7日 23時
