信頼と洗脳は紙一重�Α…淙� ページ35
強く大きなエネルギー同士がぶつかり合う。
影山くんと先生はどちらとも引かなかった。
お互い相手の攻撃はそこまで効いていないが、影山くんは律くんが攫われたときに負った怪我が大きいようで、体力に限界がありそうに見えた。
だが、そんなことを気にしないとでもいうかのように、影山くんの目は先生以外に何も映していなかった。
先「久しぶりだよぉ！骨のある相手は」
モ「………」
影山くんは何も答えず先生の前に手をかざすと、それを下に押すように動かす。
すると足元がピキピキと悲鳴を上げ、先生は床を抜けて下に落ちていった。
モ「Aちゃん」
そのすきに、律くんを抱えて影山くんがこちらに飛んでくる。
モ「早く逃げよう一緒に。あいつは危険だよ」
『…私は一緒にいていい人間じゃない』
差し出された手を私は握り返すことができなかった。
どうして…と呟く影山くんの顔が次第に歪んでいく。
モ「なんだよそれ。君がどんな人間だろうと僕は君を守る。だから…」
早く握ってくれよ。
切羽詰まった声に私は胸が締め付けられた。
ごめん影山くん。
『君と私のいる世界は、違うの』
モ「だからさっきからなんだよそれ…！」
『私は人の人生をめちゃくちゃにしてきた』
モ「だったら辞めればいいだろ」
先「その考えは甘いな影山くん」
下から先生が戻ってきた。
見るとそこまで傷を負ってはいないようだった。
力で浮いている先生は長い前髪も揺らし、鋭い目をあらわにしていた。
影山くんがまた下に戻そうとするが、今度は強力なバイアで弾かれて叶わなかった。
先「君は親に、周りに愛されてきただろう。だからそんなことが言える」
モ「彼女は違うっていうのか」
影山くんは、近づいてくる先生から守るように私を抱きしめた。
先「彼女は知っている。この世界の理不尽さを」
モ「じゃなんでAちゃんはあなたのことを怯えたように見ているんだ。師匠なら、そこから救ってあげるべきだろ」
影山くんが抱きしめる腕の力を強めた。
モ「お前は師匠なんかじゃない。彼女を利用する汚い大人だ。お前の思い通りにできると思うなよ」
先「……じゃ思い通りにされてきた"僕"はどうなるんだ」
モ「は…」
先「君は無垢だな。君は人を憎んだことないだろ」
モ「なにを…」
先「恨みに飲み込まれたらもう他のことなんてどうでも良くなるんだ」
先生がゆらゆらと近付いてくる。
先「やはり君の存在は毒だな」
続く
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桜餅(プロフ) - 暁さん» そう言って頂けると励みになります！嬉しいです！これからもよろしくお願いします！ (2020年3月20日 8時) (
レス) id: b9e517107b (このIDを非表示/違反報告)
暁 - お話がすごく面白くて続きが気になります！更新頑張ってください！楽しみにしてます！！ (2020年3月20日 2時) (レス) id: f42709c111 (このIDを非表示/違反報告)
桜餅(プロフ) - リンゴさん» ありがとうございます！嬉しいです！今後ともよろしくお願いします！ (2020年1月13日 20時) (レス) id: b9e517107b (このIDを非表示/違反報告)
リンゴ - 面白いです！更新無理のないように頑張って下さい！！応援してます！ (2020年1月13日 10時) (レス) id: 07869dbeb9 (このIDを非表示/違反報告)
桜餅(プロフ) - ただのアニメ好き☆さん» いつもありがとうございます！少し間が空いての更新でしたが、楽しみにして頂けてるなんて感激です！これからもよろしくお願いします！ (2019年6月29日 11時) (レス) id: b9e517107b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：桜餅 | 作成日時：2019年5月5日 17時
