遭遇 ページ3
除霊をして私は一人ぶらぶら歩いていた。
歩きながらも、私は無意識に首を触って傷を隠すようになっていた。
コンシーラーで隠したけど、少し赤みが残っている。
考えれば学校はやっぱり行かなくてよかった。
こんなの見られたら大変だ。
『お腹空いたなー』
そう思ったら更にお腹が空いてきた。
何か胃に入れたいと思った。
『適当に買って食べるか』
そう思い、近くのコンビニに向かおうとした。
だがその時、誰かに後ろから肩を掴まれた。
『!?』
しまった油断していた。
私はすぐさまその手を払い、相手と距離を取る。
だが…
師「うお!びっくりした。やっぱりお前か」
『れ、霊幻さん!?』
いや、お前かよ…。
あまりに予想外の人だったので間抜けな裏返った声が出てしまった。
師「え、お前学校は?」
やっぱり聞かれたか。
私はなんて言えばいいかわからず、黙りこくっていた。
しばらくすると急に霊幻さんが私の両肩を掴んできた。
『?霊幻さ…』
顔を上げると、彼は深刻そうな顔をしていた。
そりゃそうか。学校サボったんだし。
だけど霊幻さんと目線が合わない。
どこ見て…。
あ
首だ。
私は急いで首を隠し、霊幻さんから離れた。
どうしよう。厄介な人に見られてしまった。
『あ、あの霊幻さん。これは………』
師「………よし。お前も相談所に来い!」
『は?』
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
師「出前のそばなんて久しぶりだなぁ」
私達は今相談所でそばを食べている。
なぜそば屋に行かなかったのか。
きっと霊幻さんのことだから私に気を使って人の目がつかないようにしてくれたのだろう。
『まぁ、そばも美味しいですね』
師「だろ?」
霊幻さんはふふんと得意げに笑った。
しばらく無言で食べていた私達だったが、そばのズルズルという音たけが響いて何故か安心した。
『ごちそうさまでした』
師「美味かったな。あ、寝るなら寝ていいぞ」
『は?』
師「お前目の下隈すごいぞ。中学生からそんなもん作るなよな。学校が終わる頃に起こしてやるから」
『………あの私』
師「これかけて寝ろ。ほら横になってー」
『いや聞けよ』
私はそのまま倒されて何も言えずに布団をかけられてしまった。
でも寝転がると眠気が襲ってくる。
『………ちゃんと起こしてよ』
師「おう」
『…ありがとう』
私はそのままゆっくり目を閉じた。
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桜餅(プロフ) - 暁さん» そう言って頂けると励みになります!嬉しいです!これからもよろしくお願いします! (2020年3月20日 8時) (レス) id: b9e517107b (このIDを非表示/違反報告)
暁 - お話がすごく面白くて続きが気になります!更新頑張ってください!楽しみにしてます!! (2020年3月20日 2時) (レス) id: f42709c111 (このIDを非表示/違反報告)
桜餅(プロフ) - リンゴさん» ありがとうございます!嬉しいです!今後ともよろしくお願いします! (2020年1月13日 20時) (レス) id: b9e517107b (このIDを非表示/違反報告)
リンゴ - 面白いです!更新無理のないように頑張って下さい!!応援してます! (2020年1月13日 10時) (レス) id: 07869dbeb9 (このIDを非表示/違反報告)
桜餅(プロフ) - ただのアニメ好き☆さん» いつもありがとうございます!少し間が空いての更新でしたが、楽しみにして頂けてるなんて感激です!これからもよろしくお願いします! (2019年6月29日 11時) (レス) id: b9e517107b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:桜餅 | 作成日時:2019年5月5日 17時