幼き記憶 ページ18
『はぁー………』
家に帰り、ベッドにドサッと倒れる。
影山くんとこれからどうすればいいのだろう。
やっぱり私には他人と分かり合うことなんて出来ないのかな。
『………当たり前か。こんな嘘だらけの私なんか』
ポソッと呟いた言葉は誰にも聞こえない。
もう何も考えたくない。
ぼーっとしていたらいつの間にか眠ってしまった。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
「君、何で泣いてるの？」
『私、皆と違うの。気付いたら、皆が怪我してるの。お母さんもお父さんも、私の事おかしいって』
「お母さんとお父さんがおかしいって言ったのかい？」
『ううん。でも、顔を見れば分かる』
「君は頭が良いんだね。お母さんとお父さんの事は好き？」
『うん』
「そっか。でもね、君がおかしいんじゃないんだよ。僕も君と同じだ」
『お兄さんも？』
「あぁ。ほら、石を浮かすことができる」
『ホントだ！私と同じ！』
「これは超能力っていうんだ。君はおかしくないよ。力を上手く使えてないだけなんだ」
『私、上手く使えるようになりたいっ』
「よし。明日もこの公園に集合だよ。
僕が力の使い方を教えてあげよう」
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
懐かしい夢だ。
あの時も、こんな感じに頭を撫でられて………
『……っ！？』
先「おっと。起こしちゃったかな」
バッと起き上がると先生がいた。
もしかして、頭を撫でられた？
『な、何しに来たの』
先「冷たいな。別に様子を見に来たっていいじゃないか」
『監視の間違いじゃ？』
先「……布団もかけないで寝たら風邪引くよ」
『特に用がないなら帰ってください』
先「えーごめん。俺出前頼んじゃった。二人前」
先生は、二本指を立ててニコっと笑う。
ピースしてるように見えて腹が立つ。
『……お腹空いてない』
先「ピザだよ。目の前に出たらきっとお腹空くよ。人間、悲しくても腹は減る」
『………何か飲みますか？』
先「お茶」
私はベッドから降りてキッチンの方へ向かう。
時々この人は分からない。
いつもなら怖いのに、今は怖くない。
こういう私の小さな変化にもすぐに気付くのはなぜなのだろう。
先「君は今でもお父さんとお母さんのことは好きかい？」
『…勿論。家族ですから』
先「ふぅん」
それ以上、先生は何も聞いてこなかった。
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桜餅(プロフ) - 暁さん» そう言って頂けると励みになります！嬉しいです！これからもよろしくお願いします！ (2020年3月20日 8時) (
レス) id: b9e517107b (このIDを非表示/違反報告)
暁 - お話がすごく面白くて続きが気になります！更新頑張ってください！楽しみにしてます！！ (2020年3月20日 2時) (レス) id: f42709c111 (このIDを非表示/違反報告)
桜餅(プロフ) - リンゴさん» ありがとうございます！嬉しいです！今後ともよろしくお願いします！ (2020年1月13日 20時) (レス) id: b9e517107b (このIDを非表示/違反報告)
リンゴ - 面白いです！更新無理のないように頑張って下さい！！応援してます！ (2020年1月13日 10時) (レス) id: 07869dbeb9 (このIDを非表示/違反報告)
桜餅(プロフ) - ただのアニメ好き☆さん» いつもありがとうございます！少し間が空いての更新でしたが、楽しみにして頂けてるなんて感激です！これからもよろしくお願いします！ (2019年6月29日 11時) (レス) id: b9e517107b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：桜餅 | 作成日時：2019年5月5日 17時
