闇の中で ページ12
底の見えない暗闇に呑み込まれてしまって、万事休すと目を閉じしばらくの間うずくまっていたが、何も起きない事を不思議に思い、目を開ける。
「……！、キャラ！」
すると、数メートル先にキャラがうつ伏せで倒れていたのだ。きっと、空も地面も真っ暗のこんな空間を創り出してしまったせいかもしれない。
私はナイフを右手に持ちガードしながら、キャラに近付く。
ガキィンッ！
「……っ」
彼は右手に持っていたナイフを私目掛けて投げて来た。それを弾き飛ばすと、私の持っていたナイフが突然ボロボロに崩れてしまう。
「……ソウルの加護が、消えちゃった……？」
そう言えば、この空間に入ってから他のソウルを感じない。
無効化されてるのかな。
そうなると、私はキャラに対して圧倒的に不利になる。しかし、今の彼は武器を持っていないし力尽きたように倒れている。今なら、近付いても安全だろうか。
「キャラ」
「……」
そっと距離を詰め、キャラを抱き起こした。彼は無言で目を見開き、私を見つめている。
私は構わず彼を抱きしめた。動揺している様子があからさまに見て取れる。“何か”から、彼らを解放できる時は近いだろう。
最初、キャラと再会した時は、彼の目は酷く黒く濁っていた。あの鮮やかな赤色は、私も、キャラですら分からない何処かへ閉じ込められてしまっているようだった。
呼んでも反応は無いし、無表情だし……やっぱりあれはキャラじゃなかったんだよね。
そう考えて優しく抱き締めると、彼は震える手を私の背に回し……そのまま抱き締め返してくれるのかと思いきや。
「……かはっ」
「……死んで」
キャラは馬乗りになってギリギリと首を絞める。
「死んでよ」
「き……キャ、ら」
「おねがい」
「……キミを殺して、ボクは新しい世界を作るから」
「…………」
「過去だって変えてみせるよ。ボクもキミも、辛いことなんて何も無い世界に生まれ変われる」
「キミを殺せば、最後のソウルが揃うんだ。だからおねがい」
「おねがい、おねがい」と繰り返して、私の首を絞め続けるキャラ。手加減される様子は全くない。脳味噌がパンクしそうだ。
でもごめん、キャラ。私はあなたのお願いを聞いて、心から幸せになった試しがないの。
それに、サンズからも託された。たぶん、サンズの願いはこの地下世界全てのモンスターの総意。
だから、ごめんなさい。
そんなの、お断りなんだ。
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ユキ - ヤンデレいつの間にか増えてますねっていうの忘れてました( (2017年3月27日 23時) (
レス) id: 277d254fb5 (このIDを非表示/違反報告)
ユキ - ChocoLaさん» ヤンデレ!?俺得過ぎますね((甘多いなぁ…Charaヤンデレがいいなああああ←ていうかCharaのヤンデレなくないですか? (2017年3月27日 23時) (レス) id: 277d254fb5 (このIDを非表示/違反報告)
ChocoLa(プロフ) - kannaさん» ギャグ路線！私のセンスで皆様を笑わせることができるのか…練りに練ります！！(自分からハードル高めていくスタイル) いやーー面白いだなんてそんなめちゃくちゃ嬉しいです('∀`)(( いえいえ！とんでもない。ギャグ路線、候補に入れておきます！ありでした！！！ (2017年3月25日 7時) (レス) id: 73c0835f44 (このIDを非表示/違反報告)
ChocoLa(プロフ) - ユキさん» ありがとう！！ww案外シリアス希望の方が多くてビビっているwwでもうらつくでシリアスって少ないから需要あるんだろうな……短編っぽくか……それなら進めやすそう！候補に入れとくね〜、サンクス！！w (2017年3月25日 7時) (レス) id: 73c0835f44 (このIDを非表示/違反報告)
ユキ - 投票しましたぜ-_-短編集っぽくやってほしい(( (2017年3月24日 23時) (レス) id: 93b58d9534 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ChocoLa | 作成日時：2017年3月16日 21時
