すれ違う思惑 ページ8
ウォーターフォール自体には、迷わず入ることができた。ホットランドに直通の橋を渡らなきゃいいだけだからね。
スノウディンの住民の声が段々遠くなっていくのは寂しい気もしたけど、ここの荘厳な様子も中々捨てがたいものがあるな。
そこかしこから水が流れる音がする。心が洗われるようで、いい感じ。
途中の海藻をかき分け、蓮のパズルを解き、進んで行った先には何か……悲しそうな雰囲気を纏う民家が二つ、建っていた。
「こんなところに、ひと住んでるんだ」
ちょっと、入ってみようかな。
小さくノックをする。すると、ノックより小さな声でどうぞ、と言われた。
「入っていいのかな？……お邪魔しま……！？」
扉を開けた先には、いつぞやの水色ゴースト、もといブルッキーがヘッドフォン片手に浮かんでいた。
「あ……お祭りの時の……」
「もしかして、先生？」
…
「そうだったんだ……いらっしゃい、よく来たね」
お祭りの時にこれだ！と思って買ったCDの作曲家、メタトンにはブルッキーと呼ばれていた先生。一人だけ残ったゴーストって、先生のことだったんだ。
私は歴史を学ぶためにここまで来たことを先生に伝えると、少しここで休憩したらと提案してくれた。その言葉に甘え、用意されたクッションの上に座りながら先生と談笑している。
ふと、後ろのポスターが気になってそこに視線を向けると、先生はちょっとだけ悲しそうな顔をした。
「……ハップは、人間に憧れてたみたい」
「へ？あ、あの、桃色さんだよね」
……あれ、先生は、メタトンのこと。後ろでやっているテレビは正真正銘あの箱型メタトンが出ている番組で……というか彼、いつの間にテレビデビューしたんだ。
「うん。彼、ちゃんと夢を叶えられているかなぁ」
先生は、ハップがメタトンで、メタトンがハップっていうのを知らないんだ。
「先生は、本体が欲しくないの？」
メタトンが言ってた。ゴーストは不安定な存在だからいつ消えてもおかしくない。だから自分を固定してくれる何かの媒体が必要なんだと。
「僕は、いいかな。現状で満足してるよ」
「それに、もし僕が本体を持てたとして……ハップがまだ本体を持っていなかったら、抜け駆けしたみたいで嫌なんだ」
「本体を持つ事に一番情熱を燃やしていたのは、彼だから」
先生は儚げに笑う。
なんだか、二人は会って話した方がいいと思うけれど……部外者が口を挟むべきじゃないんだろうな。
これは、二人の問題なんだから。
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ChocoLa(プロフ) - のってぃさん» はじめまして！こんばんは〜！おおー、そうなんですね！ありがとうございます！展開にはなるたけ不自然な点が無いように頑張ってるので、そう言っていただけると嬉しいです^^*ガスターさん……ありがとうございます……私も書いてて辛かったです。更新頑張りますね！ (2017年3月15日 19時) (
レス) id: 73c0835f44 (このIDを非表示/違反報告)
のってぃ - はじめまして。�気�ら読ませていただいています、のってぃと申します。1ページ1ページ読む度にハラハラドキドキして、とても面白いです！ガスターさんで泣きました…。これからも更新楽しみにしております！ (2017年3月15日 19時) (レス) id: a85a621027 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ChocoLa | 作成日時：2017年3月14日 11時
