誓 ページ19
「お疲れ様」
応接室のソファにぐったりと座り込む。目の前のソファにはグレイグとホメロスが隣り合って腰を落ち着けていた。
「飯を食べるだけかと思っていたが……案外、人への応対でも体力を使ったな」
グレイグが顎に手を当て、考えるように言う。それに対して、ホメロスは彼を鼻で笑い、やれやれといった様子で口を開いた。
「お前は対応が真面目すぎるんだ。微笑んで躱せばいいだけのことだろ？」
「ブレないわね……」
これは自分の顔面偏差値を理解している者のセリフだ。そうじゃなきゃこんな言葉考えもしないもの。
「それはそうと、二人は国軍に入るに当たって夢などはあるのか？」
グレイグがグラスに入ったワインを口に含み、私たちに語りかける。私もワインに手を伸ばすとホメロスに止められた。
「お前はまだ子供だからダメだ。……そう言うお前はどうなんだよ？グレイグ」
むぅ。お子様はおとなしくミルクでも飲んでるわよ。
……でも、グレイグの夢か。私も気になる。
「お、俺の夢か……？ 俺は、デルカダール国軍に入り将軍に上り詰め、英雄と讃えられるようになりたい」
「奇遇じゃないか、俺も同じ夢を持ってる」
そう言った二人は少し照れ臭そうに目を細めた。……い、いいな。私も仲間に入りたい。
「Aはユグノアの騎士になるのだから、当然ユグノア国随一の実力者となるだろうな」
「ふ、ふん、グレイグは私をちょいと甘く見てるね。私は世界一の騎士になってみせるんだからっ」
「A……お前ちょっと拗ねてるだろ」
ホメロスの言葉に思わずミルクを吹き出しそうになった。だ、誰がそんな……！
「じゃあ、こうしようぜ。三人の共通の夢を持つんだ」
いつもキザったらしいホメロスが、お酒のせいか、今はとても……純粋な少年に見える。こんな事言い出すなんて、本当は凄く熱血漢なのかも。
「それはいい、どんな内容だ？」
「聞くだけ聞いてあげるけど」
「それぞれの夢を叶えたら、今度は三人で一緒にこの世界を引っ張っていくんだ。今は平和だけど、いつまでもこの状態が続くとは限らないだろ？」
「賛成だ！」
ホメロスの言葉に、グレイグは間髪入れず声をあげた。
「……わ、わたしも！」
各々の夢を果たしてから合流するなんて、何その熱い展開！ 私、こういうの割と大好きなんだよね。
「お前らならそういうと思った。じゃあ、この約束を誰一人違える事が無い様に……乾杯だ！」
三つのグラスが、カランと澄んだ音を立てた。
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ChocoLa(プロフ) - 魔族長ホメロスさん» コメントあざます！めっちゃお褒めいただいて光栄ですん！続編は予定してます！カミュ夢になる予定です！ホメロスも乱入してきます！続編でもよろしくお願いします！ (2017年8月24日 14時) (
レス) id: 73c0835f44 (このIDを非表示/違反報告)
魔族長ホメロス - あ、いきなりすいません。１話から見て居ました。とても面白い小説でした！キュン要素とギャグ要素がいい感じでよかったです！ (2017年8月24日 14時) (レス) id: 8414186cd0 (このIDを非表示/違反報告)
魔族長ホメロス - 続編とかはないんでしょうか。。？これで終わりだと実況最後まで見たので悲しいです。続編期待します！ (2017年8月24日 14時) (レス) id: 8414186cd0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ChocoLa | 作者ホームページ：http://ulog.u.nosv.org/mylist
作成日時：2017年8月19日 15時
