S t a r .

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重いドアを開けた瞬間に、大勢の人。

マスコミまで来ている。


中央大の警備員が来ているけど、とても対応できる人の数ではない。




「お2人はどういう関係ですか？」
「体育館で2人きりで何してたの？」
「Aちゃん彼氏いたの…？」
「全日本の選手が体育館でデートですか？」



そんな嫌味を言う記者もいる。




『違いまっ』



石川「美山さん！」




祐希だって、どうしたらいいかわからないんだと思う。

この騒ぎで、周りには学生が集まってて、スマホを構えてる子もたくさんいる。

きっと５分後にはSNSであることないことを言われるんだろう。


もう…何もできない。




天野「A！」




事務所の車に乗った天野さんが、私に、早く車に乗れと急かす。



でも、祐希は？祐希はどうするの？




石川「俺はいいから、早く乗れ。俺は全日本の練習場に行くから。」




私の耳元で、そう呟いた。

ここで祐希を残すのは、あまりに危険すぎる。




石川「大丈夫。心配すんな。」




そう言って、祐希は走って行った。私もすぐに車に入る。




天野さんは、何も言わなかった。

きっと上の人にすごく怒られたはず。

それなのに、私のことを気にして優しい言葉を掛けてくれる。




天野「大丈夫よ。祐希くんのことは、バレーボール協会に頼んである。」




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