Relief (ページ7)

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あのあと途中から瑞稀くんも合流して3人でカラオケへ。かなり財布に打撃を食らったが、楽しかったのでギリギリ良しとする。

「えへ、ゴチになりまーす」

「ありがとね優斗」

「はいはい……」

上機嫌の2人とは帰り道が逆だからカラオケ屋の前で別れることになった。キラキラした大通りを1人歩いて帰る。

しばらく歩いていると、あの繁華街の入り口が見えてきた。

今日はさすがにいないだろ。そんな気持ちを抱えながら、その入り口に突っ込む。

お願い。いないで。

自分から行ったくせに、随分と弱気だ。

光と男女の世界。ここに来るのは未だ早い……はずだ。

ネオンに溶けてしまう前に見つけたい。

結果からいくと、そこにAはいなかった。
いや、もしかしたら人に紛れて見えなかっただけかもしれない。

よかった、と安心している自分に若干の疑問を抱きつつもそこまで見えてきた駅の灯りへと進む。

「……あ」

「……！」

あそこにはいなかったが。ここにはいた。

見たくて、見たくなかった人。

放っておけばいいのに、気付かなかったフリをすればいいのに。複雑な感情を握りつぶしながら俺はAのほうへ近づく。

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