Relief (ページ6)

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次の日の放課後、またAから話しかけてきた。
そしてそのまま同じで理科室の奥の物置に連れて行かれる。

「やっぱり信用ならない！静かにされるがままになって！！」

「だー！だからそんなことしなくても！」

「なんで！おかしいよ！」

「おかしいのはおま…」

「A！」

「おかしいのはAだよ！」

壁に追い込まれて俺のベルトに手を掛けてなんとか外そうとするが、阻止をする

あっちは必死にやっているが、俺がその手を止めることは大して難しいことではない。

だから危ないんだ。運動不足のおじさんに必死で抵抗したところで、勝てないのだから。

「……どうして？この年の男がやりたくないなんてことある！？」

「いやそういう話じゃなくて！」

「なんなの？思ったより純粋なの？好きな子以外とはやりたくないタイプ！？」

「デリカシーねぇな！Aこそなんでそんなに……なんつーか、旺盛なんだよ！わかんねぇよ！」

お互い、どちらのことも理解できない。

「私はただ、わかりやすい形で示してもらいたいだけ。言わないなら身体で示してほしい！私のこと好きなら身体で示してほしい！」

「別に身体じゃなくたっていいだろ！」

「それが1番わかりやすいの！言葉とか、嘘ばっか……じゃん……」

何かを思い出したのか、ぽろぽろと涙を流す。
なんて情緒不安定なんだ。

「あーもう！泣くな泣くな！！」

「……ぅう」

濡れる目元をブレザーの袖で拭う。
先の方の色がじんわりと濃くなった。

「何があったんだよ」

「なんにもないし……あ、やめてゴシゴシやんないで！」

「え、ごめん」

「やってもらっておいてアレだけど腫れたら困るから！」

「……いや」

泣き止むとAはまた「ごめん」と一言呟いて出て行ってしまった。

妙につかみどころのない人間だ。

次の日も、また次の日も同じように身体の関係を迫られたが、俺の意志は揺らがなかった。

それにだんだんと、確実に「かわいそう」だと思う自分が顔を出す。

Aをああさせた原因は何なのか。

お互いのことは何も知らないのに。

「ねぇ、やっぱりAちゃんとなんかあるでしょ」

「なんもねーよ」

「うっそだぁ！放課後2人でどっか行くじゃん」

「なんもねーから」

「……怪しい」

俺たちの関係を疑うはしもっちゃん。

もう、これ以上は誤魔化せない。

「そんなに隠すなら、優斗のおごりでカラオケだから！」

「はぁ！？」

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