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「じゃ、俺は帰るから！」
「ごめんね橋本くん。ありがとう」
「ぜーんぜん！」
何やらニヤニヤしながらはしもっちゃんは行ってしまった。多分、君が想像しているようなことな起こらないと思う。
「ここじゃ話しにくいから……」
「……うん」
小柄なあいつの後ろについて歩くと、着いたのは理科室だった。誰もいないそこに躊躇なく入ると、更にその奥にある物置のようなところに案内された。
「はっきり言うけど……昨日私がおじさんと歩いてるの見たよね？」
単刀直入。もっと遠回しにくると思っていた。
あっちが確信を持っている以上、嘘をつくメリットはない。
「……見た」
「だよね……はぁ」
「ご、ごめん」
謝ってほしいわけじゃないんだよね、と一言呟いて、じりじりと詰め寄られる。
記憶を消せ、とグーで殴られたらどうしよう。相手をよく見ていれば殴られる寸前で腕を掴めるかもしれない。いや、そんなに上手く行くか！？と考えていると、トンと膝に何かが当たって肩をくっと押された。
「う、わ、へ？」
気づくと俺は椅子に座っていた。
「こうしたら、黙ってくれる？」
「え、ちょ、どういう」
俺の足の間に膝立ちになると、ブレザーと中に着ているカーディガンボタンのボタンをぷちぷちと開けていく。
彼女が自分で、じゃなくて、俺のを。
「私は黙っててもらえるし、高橋くんは気持ちいいしでwin-winだね」
戸惑っていると、ブラウスのボタンは全て外された。
「色白いね」
そういうとベルトに手をかける。
「ちょ、やめろって！」
その手を掴むと、彼女は心底不思議そうな顔で俺を見上げる。
「どうして？」
「そんなこと、簡単にするもんじゃないって！」
「……昨日私で抜いたのにそういうこと言うんだ」
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作者名：あり | 作成日時：2019年3月21日 17時
