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朝、1人で歩くAちゃんを見た。
昨日そうやんに言われた通り、自分からいかないといけない。絶好のチャンスだと少し歩くスピードを速めた。
大丈夫、同じクラスなんだから後ろから来ておはようって言うのは簡単なはず。実際、友達にはできてるじゃないか。
靴の音と心臓の音が、かつかつどくどく重なる。
「あ、A」
「おはよ」
目の前でおれより先に声を掛けたのは、あの2人だった。
今はだめだ、と様子を伺う。
大昇と浮所の間で楽しそうに笑い合うAちゃんを見て、黒い独占欲がどろりと産まれるのを感じた。
自分にこんな感情があることを自覚し、手が汗でしっとり濡れる。
……待てよ。
Aちゃんが大昇と浮所をなんとも思っていなくても、あの2人がどう思っているかはわからない。
距離の近い2人から何かアクションを起こすのは簡単だ。
そうなったら、あとは時間の問題……。
おれにはもたもたしてる時間ない。
下駄箱で靴を履き替えて、ちょうど1人になったAちゃんを呼びとめる。
たかはし？とおれの名前が出たことに軽く感動を覚えた。存在が認知されていないことはないと信じていたが、確信が持てて安心した。
朝から好きです！と口から溢れそうだったがヘタレのおれがそれを阻止。
しかし呼びとめたはいいものの、何を話していいか分からず一瞬の沈黙。
挨拶もそこそことりあえずに大昇と浮所の関係を聞いた。
すると、Aちゃんの表情が固まる。
しんとした踊り場の空気が肌に刺さるようだった。
何か言わなきゃと思ったとき、先に口を開いたのはAちゃんだった。
「……ごめ、その話今じゃなくてもいい？」
「え、う、うん……」
やらかした。
話題のチョイスをミスった。
階段を小走りで駆け上がる姿が嫌に頭に残る。
居ても立っても居られなくて、その後にかける言葉なんて思いついてないのにその姿を追いかけた。
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あり(プロフ) - 廉しょりさん» コメントありがとうございます！無事完結いたしました！読んでくださったようでとても嬉しいです！ありがとうございました！ (2018年12月21日 22時) (
レス) id: f999b45b65 (このIDを非表示/違反報告)
廉しょり - 完結おめでとうございます！ (2018年12月21日 20時) (レス) id: d33008032f (このIDを非表示/違反報告)
白雪 - 頑張ってください！ (2018年11月14日 18時) (レス) id: 7dc2471e07 (このIDを非表示/違反報告)
あり(プロフ) - 白雪さん» コメントありがとうございます！楽しみと言っていただけてとても嬉しいです。頑張って描き進めますので、どうぞよろしくお願います！ (2018年11月10日 12時) (レス) id: 6af7259f28 (このIDを非表示/違反報告)
白雪 - 続きが気になります！更新楽しみにしてます^^ (2018年11月10日 1時) (レス) id: 7dc2471e07 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あり | 作成日時：2018年11月6日 16時
