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「あ〜!隣の席とか羨ましすぎるっ……!」
弁当片手に項垂れるのは、2年生に上がってから急速に仲良くなった友達の優斗。
「ガリさんなんか仕組んだんじゃない?」
「はぁ!?どうなのそうやん!」
「作ちゃん、余計なこと言わないで」
1年生のときから仲が良い隣のクラスの作ちゃんも含めて、3人で過ごす昼休み。
優斗はだいたいあの子の話をする。全く関わりのない作ちゃんでもちょっと詳しくなるレベルに。
「……彼氏とかいたらどうしよう」
「それ毎日言ってるけど直接聞いたら?」
「んなの聞けるわけないだろ!?」
優斗はいわゆる「コミュ強」なのに、あの子に関してはそれが適用しないらしい。
あろうことかヘタレの部分が前面に出ている。
「だって、突然そんなに話したことない奴に聞かれたら気持ち悪くねぇ?鈍感なタイプでもなさそうだし」
「優斗前彼女いたじゃん。そんときはどうしたの」
「あーあれはあっちからで、なりゆき」
「あ、そういえば」
作ちゃんが突然何かを思い出したように上を見る。
「岩崎と浮所と仲良いみたいだよ」
「……え」
優斗の動きがピタリと止まった。
「昔からの友達らしいよ。特に岩崎はよく教科書借りてるイメージ……まあ、付き合ってる感じじゃなさそうだけど」
「おお、詳しいね作ちゃん」
「優斗があれだけ言えば、目につくようになるよ……」
優斗をちらりと見ると、死にそうな顔をしていた。
「まじか、まじかよ大昇。それに浮所……」
ぶつぶつ呟く優斗がなんだか面白くて、ちょっとからかってやりたくなった。
「付き合ってなかったとしても、好きって思ってる可能性はあるよね?ねぇ作ちゃん」
「……だね」
作ちゃんにも伝わったようで、2人で目を合わせて笑った。
「そうやん、お願いがあります」
「……なに」
「聞いてきてください」
「なにを」
「あの2人とどうなのか」
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あり(プロフ) - 廉しょりさん» コメントありがとうございます!無事完結いたしました!読んでくださったようでとても嬉しいです!ありがとうございました! (2018年12月21日 22時) (レス) id: f999b45b65 (このIDを非表示/違反報告)
廉しょり - 完結おめでとうございます! (2018年12月21日 20時) (レス) id: d33008032f (このIDを非表示/違反報告)
白雪 - 頑張ってください! (2018年11月14日 18時) (レス) id: 7dc2471e07 (このIDを非表示/違反報告)
あり(プロフ) - 白雪さん» コメントありがとうございます!楽しみと言っていただけてとても嬉しいです。頑張って描き進めますので、どうぞよろしくお願います! (2018年11月10日 12時) (レス) id: 6af7259f28 (このIDを非表示/違反報告)
白雪 - 続きが気になります!更新楽しみにしてます^^ (2018年11月10日 1時) (レス) id: 7dc2471e07 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あり | 作成日時:2018年11月6日 16時