ページ83 台座と宝玉 ページ36
下にいるルキナたちに気を配りつつ…感覚の糸を張った。
…見える…。
古びた小屋の近くに…4人の少女の姿。
橋で繋がれた崖に…同じく4人の少年の姿。
これがルキナたちの仲間か。
「いましたよ…あなたたちのお仲間。ペガサスを操る少女に、あら…兎もいるじゃないですか」
「…!シンシアにシャンプレー…?」
ルキナが目を丸くする。どうやら正解なようだ。
それなら…。
もう一度意識を集中させ、彼らの居場所を掴む。
どちらも…ペレジアの国内であった。
「ペレジアで、何をしているのです?」
「!…そんなことまで…」
聞いてみても、驚くだけで答えようとしない。
なので、また感覚の糸を手繰り寄せる。
…見えたのは、4つの宝玉。
突如、Aの記憶が反応した。
そうか…これはあの台座に埋め込まれていた宝玉。
「宝玉を集めているのですか…ご苦労ですね」
「…!!」
あまりの的中率に、ルキナたちも言葉が出ないと言った様子だった。
台座はあの時…儀式をしたあとバラバラになった。
本来あの台座は覚醒の儀式をするためのもの。
対をなす邪竜の儀式に使うとそうなるのだ。
ルキナと仲間たちは覚醒の儀を行うために、その宝玉と台座を集めた。
しかし、そうだとしたらおかしい。
本来の宝玉は5つ。
ルキナが今手にしている台座と宝玉に、仲間たちが持っている宝玉の合計は…
…4つ。
足りないのだ、1つ。
じゃあ…それはどこへ?伝わってくる…。
…ペレジア王城の…祭壇。
「…見つけました」
「ギムレー…!?どこへ…!」
ルキナの声はギムレーの耳に届かなかった。
その前にギムレーは祭壇へと転移したのだ。
今ではもう…バラバラに朽ちてしまった祭壇の部屋の中…。
その奥に…。
「ありました…黒炎」
黒く輝く宝玉。
流石にルキナたちも、儀式が行われた場所にあるとは考えなかったか。
…これで、覚醒の儀は不可能。
今、仲間を殺す利はない。
ギムレーはまた、イーリス上空へと姿を現した。
「まさか…それ…!」
「ええ…あなた方が探す黒炎です。残念でしたね。これでもう…私の勝ちは確実です」
手のひらに収まるサイズの宝玉を、ルキナたちに見せびらかすようにしてもてあそぶ。
「さぁ…彼らが着くまで再戦といきましょうか」
竜の体から飛び降り、地上に立った。
装備は、銀の剣とトロン。
どちらも威力の高い武器。
ヒト(A)の体で、久々に殺し合いをしよう。
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
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作者名:すぃふる | 作成日時:2016年7月9日 15時