少しは特別？ ページ25
目が覚めて、眠るグクの顔が一番に入り込んできたから口元が緩んでしまった。
ふわふわと髪を撫でると、「んー、」と呟いた後またスヤスヤと寝始める。かわいいなあ、本当に。
彼は「癒しに来た」と私の前に突然姿を現して、言っていた通りに私のことを癒してくれた。歳と名前しか知らない、そんな男の子。
初めは私たちの間に執着や独占欲はないと思っていたが、結局私は一方的にそれらを抱いてしまった。
自分が嫌がっていた「あざとい女」のようになってでも、彼をこの家に縛り付けたいと思ってしまったのだ。
声をかけられたときの私が、馬鹿で単純で思考回路が回らなくてよかった。
そうでなければこんな風にグクのことを想えなかったから。
ユニが言っていた「曖昧でぼんやりしてて、気づけば」という言葉が浮かんで、また笑ってしまった。
本当に、私、いつの間にこんなにグクのこと好きになってたんだろう。
「好き」という言葉は認めてしまうと楽なもので。変に意地を張って「かわいいうさぎ」だなんて思おうとするよりはずっと息を吸うのは楽になった。
昼頃に彼が来て、眠ってしまったから今は夜だろうか。
大分スッキリした頭で形態をとると、時刻は20:30だった。かなり寝てしまったな。
「Aヌナ」
「……あ、グク。ごめんね、無理やりいてもらっちゃって」
「いえ。僕がいたかったんです」
だから気にしないで、と額をコツンと合わせられ、グクは私の頭を撫でるとポカリスエットを持ってきてくれた。
至れり尽くせりだな。甘やかされてばかりだ。
「調子はどうですか？」
「大分良くなったよ。ありがとう」
「弱ったヌナはかわいいけど、やっぱり笑って欲しいから」
毎分、毎秒
グクの顔を見るたびにきっと「好きだなあ」と思ってしまう。
……重たいな、私。
少しは私もグクにとって特別な存在なのだろうか
期待、してしまいそうになる
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うに - めっちゃ好きです…このお話に出会えてよかった（ ; ; ） (2022年10月14日 19時) (
レス) @page44 id: 7083a913c1 (このIDを非表示/違反報告)
ちよ(プロフ) - 狐兄弟 凌さん» 本当ジョングクの黒髪is正義ですよね……何色でも神ですけど……（） 私も一応グクより年下やんですが、どうしてもヌナと呼ばれたくて笑 コメントありがとうございます！ (2019年11月1日 20時) (レス) id: 9ab381c422 (このIDを非表示/違反報告)
狐兄弟 凌 - 確かに黒髪好きですかっこいい！！ あの困り顔で首傾げられると死にます可愛すぎて この話も私は中学生だけどヌナ目線で面白かったです！それにグクオッパ呼び嫌いやしー泣 (2019年11月1日 20時) (レス) id: 7d3711d128 (このIDを非表示/違反報告)
ちよ(プロフ) - kokoboboさん» 弟の方まで（ ; ; ）！ ありがとうございます！ ジョングク氏は人見知りな分心を許したらどっぷりだろうなと思っていて、それが自然と滲み出ているんだと思います（）書くのが楽しかったので、きっとまた何かしら書くと思いますのでよろしくお願いします！ (2019年10月20日 14時) (レス) id: 9ab381c422 (このIDを非表示/違反報告)
kokobobo(プロフ) - 前回の弟レンタルの話もとても自分の好みで、今回の作品も本当に自分の好み刺さってて神かと思いました！ドロ甘系大好きなのでこれからも機会があったら描いていただきたいです応援してます！ (2019年10月20日 14時) (レス) id: 4b3068ef63 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちよ
| 作成日時：2019年8月25日 20時
