私のヘアメイクさん【JK】

休日のイライラ ページ8

休日は不定期だ。

少し前同い年のチェヨンが風邪で休んだ時に代わりに入ったことがあるのだが、今回少し体調が悪かった私の代わりに入ってくれるそうで、頼んできた。

今日はクリスマスイブ、だ。まあなにもないけど。

KBSもすぐそこだ。常に人手がいるのは変わらないけれど、その特に人手がいる時に体調が悪いのはいけないから、と甘えさせてもらった。


「……暇」


学生時代から社畜として生きてきた私は、急な休日が生まれるとどうしたらいいのか分からなくなる。

何せ起きている時間を全て働こうとしてアルバイトのシフトを出していたし、学生時代は社畜代表の名をほしいままにしていた。別にしたかったわけじゃないけれども。

薬を飲むためにご飯を食べて、錠剤を飲む。

半分風邪、みたいな感じだから、そこまでしんどいわけではなくて、SNS巡回をずーっとしていた。ふと、元彼の裏垢が目に入った。

まあ別れてからも仲はいいからなあと思い、よく見てみる、と。


「は？」


ツイートの内容はこうだ。

【なんか本気で恋する相手でも現れればなあ。ぶっちゃけこの8年近くで本気で好きになった相手がいない】


そのなかに私はいってるんですけど。

思わずいいねしそうになった親指を押さえて、一人暮らしの部屋に「くっっっそ！！！！」というアイドルを相手に働いている女性とは思えない口の悪さとドスの効いた声を発揮してしまった。

この元彼、自分語りがひどいのだ。恋ってなんだろうなぁとか、こいつのツイートだけで歌詞が書けそうなレベルでめちゃくちゃ語る。

私は本気で好きだったのに、私たち親友だったのに。


「やばいめっちゃムカつく……めっちゃ働きたい……」


人からどう思われているのかをとても気にする。そして、私が大事だと思っている人にないがしろに扱われたらその人に対する気持ちが一気にさめてしまう。

人間関係って難しい、傷つかないで生きていきたいのに。


「落ち着け私、いや元彼死ね、落ち着け、落ち着け……あいつ一生結婚すんな……呪う……」


怒りの感情とは凄いもので、体のダルさは何処へやら。

微熱だったのも消え去って、イライラの矛先を何かに向けなければ爆発しそうだったから、自分の髪をパーティーにでも行くのかというレベルでアレンジしてやった。

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