私のヘアメイクさん【JK】

KBSを終えて ページ11

汗で前髪が張り付いてしまっても、衣装が重たくて熱くても。彼らは笑顔を絶やさない。

その純粋な瞳に幾多も光を集めて、きゅうっと細めて幸せそうに笑うのだ。

彼らがいるのは光の花畑。歩む道は花咲く道。近いようで遠い、そんな人たちだとよく感じる。


「お疲れ様、今日もかっこよかったよ」
「Aってストレートに褒めてくれるから照れるんだよな」


凛々しく品のあるリーダーのナムジュンは、素直に褒めているのにとても謙虚で照れ屋さんだ。


「本当のことだよ」
「うん、本心だってわかるから余計。ありがとう」


王子様みたいな衣装はすらりと高身長な彼によく似合っていて、やっぱりこの衣装だとオールバック一択だよなとじっと彼の顔を見た。

眉は少し太めにするかも。凛々しさがほしいし。その方が少しセクシーで。リップの色が難しいんだよな。


「A」
「でも何にしてもかっこいいわ、うん」
「……どうしたんださっきから。褒めすぎだし、見すぎ」


大きな手のひらで顔を隠してしまうナムジュンはいじりがいがあるなとそっと心で思った。口に出してしまったら彼も彼で拗ねてしまいそうだから。


「僕のことも褒めてください！」
「ジョングクもバキバキのダンスかっこよかったよ〜」
「ナムジュニヒョンと褒め方が違う……」
「そんなことないって」


違います、と半分むきになっているジョングクは、周りのヘアメイクにさらに「かわいいねえ」「男らしかったよ〜」と褒められていて、ありがとうございますと複雑そうな顔で言っていた。

そういうところがかわいいんだよなあ。


「A、このあとの打ち上げ兼忘年会くるよね？」
「ん？ うん、行く行く〜」


そう声をかけられて思い出した。
このあと、このチームの打ち上げがあるのだ。正直まだ年末の歌謡祭が残っているが、それはそれで置いておくらしい。

新年会兼打ち上げをするそうだ。仲が良いのはいいことだから参加もする。
じゃあ、と頭を下げて、家より長くいるかもしれない楽屋をさった。


今からは女子会、だ。なんか怖いけど。

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