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あなたの星になれたのなら ページ33

ずっと疑問だったこと。

本当にテヒョンさんは気まぐれで私を救ってくれたのだろうか。彼が私に声をかけてくれた、その真意が知りたかった。


「一目惚れ、だったのかも」
「え?」


「海の方をぼーっと見てた横顔がさ、外灯もそんなにないのに、なんかめちゃくちゃ綺麗だったから。でも目が静かで、消えちゃいそうで。この綺麗で儚い子が欲しいなって思ったらいつの間にか声かけてた」


なんかまとまんないや、と緩くテヒョンさんは笑う。あの暗さの中で綺麗だったと言ってくれたことに泣きそうになる。

テヒョンさんにとって、私は少しでも輝いて見えただろうか。小さな小さな、名もない星くらいにはなれただろうか。


「消えそうな光、ていうのかな。不安定だったから、俺がこの子を救って、もう絶対に消えさせないようにしようって思うようになって」


ついに溢れ出た涙を、テヒョンさんはトントンと袖で拭ってくれる。今日は泣いてばかりだな。

前まではこんなに泣かなかったのに、テヒョンさんと出会ってから涙腺が緩くなっている気がする。感情を我慢しなくてもいいんだって思えるようになったからかもしれない。

不思議な人だ。どんなにかたい心の蓋も、テヒョンさんならぽんと開けてしまいそう。


「そしたら、どんどん光がおっきくなってくの。そうだなあ、今のAちゃんは、北極星みたいな!」


チカチカと世界に星が降る。ここはテヒョンさんの部屋なのに、銀河にいるような心地に襲われて、星の海を泳いでいる気分になった。


「ポラリス、」
「あ、なんかそういう言い方もあるよね」


中々泣き止まない私をみて微笑みながら、優しいキスが額に落ちた。

彼の目に映る夜の海の中に、私が輝いて存在しているのだろうか。ああ、そんな幸せなことって、きっとない。



「Aちゃんは俺のポラリスだよ」

.

さようなら青春→←あの「死んでもいい」の意味



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ちよ(プロフ) - mochiさん» お返事遅れてすみません!テヒョンさんの不思議な魅力はいつまでも青く綺麗なのだろうなと思って書きました。細々とですが執筆は続けたいです( ˘ω˘ )ありがとうございました! (2021年3月31日 22時) (レス) id: 9ab381c422 (このIDを非表示/違反報告)
mochi(プロフ) - 今更ながらちよさんの小説を見つけ、読ませていただきました。私もこんな青春時代を過ごせる仲間が欲しかったなぁって思いましたし、テヒョンのかっこよさが私の心をキュンキュンさせてくれました。これからも素敵なお話書き続けて欲しいです。終わってさみしい。 (2020年11月15日 20時) (レス) id: 7aaaff3998 (このIDを非表示/違反報告)
ちよ(プロフ) - あきさん» 尊い高校生の青春の日々は大事にしたいなあとしみじみと思いますね……( ˘ω˘ ) (2019年11月3日 11時) (レス) id: 9ab381c422 (このIDを非表示/違反報告)
あき(プロフ) - 青春したくなりました (2019年11月2日 0時) (レス) id: 93ffcf3bfd (このIDを非表示/違反報告)
ちよ(プロフ) - BeBeさん» わあああコメントありがとうございます( ; ; )!!! 更新バシバシがんばります!! (2019年10月30日 14時) (レス) id: 9ab381c422 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ちよ | 作成日時:2019年10月18日 23時

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