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絡まる小指とそのイトと ページ17

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「A、毎日テヒョイヒョンに会ってるよね」


朝、運動靴で石を蹴りながらジョングクは口を尖らせた。朝練のなかったグクとちょうど同じタイミングで家を出て、せっかくだからと一緒に学校に向かっているのだ。


いつのまに「ヒョン」と呼ぶほど仲良くなったのだろう。
まあグクも人見知りだが一度心を開けば警戒心はガバガバだし。


「うん。それがどうしたの?」
「俺とも遊んでよ。今日、2人で、映画!」


一言一言強調させてそう言うと、まん丸な目が私の返事を待つ。勢いに負けて「わかった」と頷くと、目尻をくしゃりとさせて「約束!」と小指を出した。

指切りなんて何年ぶりだろうと思いながら約束をすると、グクはご機嫌に鼻歌を歌い始めた。


「グク」
「ん?」
「何見よっか。アクションがいいな、私」
「俺も!」


ジョングクとは失われた時間を取り戻すように、先生は今までの時間を失うように、テヒョンさんとは新しい時間を築くように、関わっている。

同時にいくつもの時間が動いていて、それぞれの人たちとの関係が少しずつ変化していっているのが不思議だけれど違和感は感じない。


「あともう一個さ、お願いしてもいい?」


隣を歩いていた彼の小指が私の小指にゆるく絡んで、無意識に「約束」だと脳が理解した。


「なに?」
「ヒョンに、今日は俺と遊ぶから会えない、返事もあんまり返せないって、今送って」


きゅうっと絡まる指の力が強くなる。

おねがい、とさっきより小さな声が聞こえて、理由を聞いてはいけない気がして、言われた通りに私はてテヒョンさんにメッセージを送ったのだった。


こんな風に、少し弱々しいジョングクを見るのは初めてだった。澄んだ湖の瞳に波紋が現れる。




絡まった小指は、しばらくそのままだった。

瞳に映る顔と脳裏に浮かぶ顔→←瞳の美しい夜空



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ちよ(プロフ) - mochiさん» お返事遅れてすみません!テヒョンさんの不思議な魅力はいつまでも青く綺麗なのだろうなと思って書きました。細々とですが執筆は続けたいです( ˘ω˘ )ありがとうございました! (2021年3月31日 22時) (レス) id: 9ab381c422 (このIDを非表示/違反報告)
mochi(プロフ) - 今更ながらちよさんの小説を見つけ、読ませていただきました。私もこんな青春時代を過ごせる仲間が欲しかったなぁって思いましたし、テヒョンのかっこよさが私の心をキュンキュンさせてくれました。これからも素敵なお話書き続けて欲しいです。終わってさみしい。 (2020年11月15日 20時) (レス) id: 7aaaff3998 (このIDを非表示/違反報告)
ちよ(プロフ) - あきさん» 尊い高校生の青春の日々は大事にしたいなあとしみじみと思いますね……( ˘ω˘ ) (2019年11月3日 11時) (レス) id: 9ab381c422 (このIDを非表示/違反報告)
あき(プロフ) - 青春したくなりました (2019年11月2日 0時) (レス) id: 93ffcf3bfd (このIDを非表示/違反報告)
ちよ(プロフ) - BeBeさん» わあああコメントありがとうございます( ; ; )!!! 更新バシバシがんばります!! (2019年10月30日 14時) (レス) id: 9ab381c422 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ちよ | 作成日時:2019年10月18日 23時

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