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秋の海は切ない ページ1

「何してんの?」

うるさいエンジン音とその先で聞こえる波の音と。静かな夜の中で、真逆の音が鳴り響く。
海風がシルバーの髪を揺らして、彼の凪いだ瞳が惨めな私を映した。


「死のうとしてんの?」
「いえ」
「じゃあなに」


バイクを降りた長い足が私に向いて、しゃがんだと思ったら沢山指輪のついた手が頬にひたりと触れて、私の涙を拭ってくれる。

震える私の唇に、ぬるい彼の唇が触れた。

涙を止められない私に彼は何度もキスをする。そのまま制服のネクタイに手をかけ、しゅるりと解いてしまった。


「近所の高校だ」
「そこの先生に捨てられたんです」


きょとん、としたその人の手からネクタイを奪うと、柵に手をついて海に向かってぶん投げてやった。布だから浮かぶと思うけれど、取ることはきっとできない。

カシャンと柵が揺れて、後ろから他人のぬくもりが重なった。柵に置いた手に手のひらが重なる。


「悪い子になる?」


星空のような瞳を縁取る長い睫毛が揺れて、奥で渦巻く銀河が私を彼の中に誘い込む。
指と指が絡まって、2人、同じタイミングで息を吸った。
そのキスが私の返事だった。





18歳、初秋の海辺。
知らない男の人とキスをした。

私は悪い子になりたかった→



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ちよ(プロフ) - mochiさん» お返事遅れてすみません!テヒョンさんの不思議な魅力はいつまでも青く綺麗なのだろうなと思って書きました。細々とですが執筆は続けたいです( ˘ω˘ )ありがとうございました! (2021年3月31日 22時) (レス) id: 9ab381c422 (このIDを非表示/違反報告)
mochi(プロフ) - 今更ながらちよさんの小説を見つけ、読ませていただきました。私もこんな青春時代を過ごせる仲間が欲しかったなぁって思いましたし、テヒョンのかっこよさが私の心をキュンキュンさせてくれました。これからも素敵なお話書き続けて欲しいです。終わってさみしい。 (2020年11月15日 20時) (レス) id: 7aaaff3998 (このIDを非表示/違反報告)
ちよ(プロフ) - あきさん» 尊い高校生の青春の日々は大事にしたいなあとしみじみと思いますね……( ˘ω˘ ) (2019年11月3日 11時) (レス) id: 9ab381c422 (このIDを非表示/違反報告)
あき(プロフ) - 青春したくなりました (2019年11月2日 0時) (レス) id: 93ffcf3bfd (このIDを非表示/違反報告)
ちよ(プロフ) - BeBeさん» わあああコメントありがとうございます( ; ; )!!! 更新バシバシがんばります!! (2019年10月30日 14時) (レス) id: 9ab381c422 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ちよ | 作成日時:2019年10月18日 23時

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