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閉幕 ページ22

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お昼休みに全てをかけていました。
ええ本当に。今回はユンギ先生とのツーショットを獲得するための体育大会なのですから。


「先生早くー!」
「あ、あつ……俺紫外線無理なんだって……死ぬ……」
「何女子高生みたいなこと言ってんのウケる!」
「ウケねえよ……」


美人の先輩方にテントから引きずり出され、太陽の眩しさに目をしょぼしょぼさせながら両サイドに花を並ばせていた。
いや、逆か。花たちに挟まれているのか。

キラキラと可愛くカメラに映る先輩たちの中、なんとか小さくピースをして口だけイッと白い歯を見せるユンギ先生。

いいなあ、ピースしてもらってる。


「……ジヒョ、諦める」
「いいの?」
「んー、放課後ワンチャンかなって」


先輩たちは今年で最後だし、ユンギ先生は私の担任でもあるから。ちょっと残念だけど、仕方がないことだなとテントに戻った。



お昼休みを過ぎると体育大会はすぐに過ぎていって、突出した成績を残すわけでもなくうちのクラスは楽しんでいた。

あれほど外に出るのを嫌がっていた先生は、大縄の時1位だと分かったら縄を回していた男子の肩を嬉しそうに叩いたりして、少しテンションが高くて可愛かった。



閉会式ではクラス旗の発表だけあって、それはドキドキして。
うちのクラスが最優秀だった時、閉会式の最後で鳴らすはずだったクラッカーを鳴らしてしまってジヒョに爆笑されたけれど、本当に嬉しかった。


「A頑張ってたもんね」
「私はそんなだよ。ハウンちゃんとか、ネスくんとかが下書きも色ぬりも頑張ってくれてね、」
「ふふ、うん、みんな頑張ってたんだね」
「うん!」


最後の最後、ジヒョのクラッカーを一緒にならさせてもらって、体育大会は幕を下ろした。

楽しかった行事が終わる時、空のオレンジと水色をぼーっと見上げながら寂しい気持ちになるのだ。いつになってもそう感じてしまう。





柔らかそうな雲が風に乗ってゆったりと流れていた。

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ちよ(プロフ) - 飴さん» ありがとうございます! 穏やかでほんわりした甘いお話にしたかったので嬉しいです( ; ; )! (2020年5月5日 22時) (レス) id: 9ab381c422 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - ぽかぽかして心あったまるお話でした! (2020年5月3日 9時) (レス) id: a89f62ee0c (このIDを非表示/違反報告)
ちよ(プロフ) - 岩本菜那さん» 何か新しい妄想がパッと浮かんだらここに番外編書きにきますね( ˘ω˘ )! (2019年10月3日 13時) (レス) id: 9ab381c422 (このIDを非表示/違反報告)
岩本菜那(プロフ) - 続編凄い見たいです!! (2019年9月30日 16時) (レス) id: 60aae2806b (このIDを非表示/違反報告)
ちよ(プロフ) - いさなさん» ひょえー!!!! ありがとうございますー!!!! (2019年9月30日 11時) (レス) id: 9ab381c422 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ちよ | 作成日時:2019年9月7日 20時

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