先生も頑張れ ページ19
好きな子、彼氏、仲のいい友達を応援するためにと、より競技に近いところまで移動する子達を見ながら、クラステントの中のブルーシートの上に腰を下ろしていた。
ジヒョも「焼けたくない」と扇風機を持ちながら目をしょぼしょぼさせている。
「次なに?」
「リレー」
「あんまり誰が何出るか知らないんだよね」
「私も」
ぼーっと見ていると、いきなり「キャーッ!」と黄色い歓声が聞こえてきた。
あまりの大きさにびっくりしてしまって、ジヒョと2人でびくっとなる。
反射的にレーンの方を見ると、テヒョンくんがぶんぶんと声援に応えるように手を振っていた。その後ろにはジミンくんもいる。
「さすが……」
「……ちょっと待ってA」
「え?」
「先生たちも走るっぽい」
「え? そうなんだ……ユ!? ユンギ先生いるんだけど!」
先生レーンには本当に嫌だと言いたげなユンギ先生が立っていて、スポーツメーカーの靴なんて洒落たものを履いている。
「先生3走目ぽい! 行くよA!」
ジヒョに腕を持ち上げられて、慌てて近くに駆けていく。
奇数の走者が並ぶ方に行くと、ユンギ先生にも気づかれた。もうすでにたくさん生徒がいた。
「ユンギ先生!」
声を張り上げて呼んでみると、こっちを見てくれた。
「応援しにきた!」
「……ここでいいの」
「え?」
「俺が途中で力尽きないようにあっちで応援して」
す、と指さされたところは先生が走る距離の真ん中のところだった。まだ人もまばらだ。
「わ、わかった!」
「急げ急げ」
少し進んで離れた先生に大きく手を振ると、ひらりと小さく手を振ってくれて、なぜか隣の1走のテヒョンくんが大きく手を振ってくれて笑ってしまった。
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ちよ(プロフ) - 飴さん» ありがとうございます! 穏やかでほんわりした甘いお話にしたかったので嬉しいです( ; ; )! (2020年5月5日 22時) (レス) id: 9ab381c422 (このIDを非表示/違反報告)
飴(プロフ) - ぽかぽかして心あったまるお話でした! (2020年5月3日 9時) (レス) id: a89f62ee0c (このIDを非表示/違反報告)
ちよ(プロフ) - 岩本菜那さん» 何か新しい妄想がパッと浮かんだらここに番外編書きにきますね( ˘ω˘ )! (2019年10月3日 13時) (レス) id: 9ab381c422 (このIDを非表示/違反報告)
岩本菜那(プロフ) - 続編凄い見たいです!! (2019年9月30日 16時) (レス) id: 60aae2806b (このIDを非表示/違反報告)
ちよ(プロフ) - いさなさん» ひょえー!!!! ありがとうございますー!!!! (2019年9月30日 11時) (レス) id: 9ab381c422 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ちよ | 作成日時:2019年9月7日 20時