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秘密のチョコレート ページ15

絵の具や筆があるゾーンに入って、何個も手に取っていく。「どのくらいいる?」ときいたところ「いっぱい」と返ってきたからだ。曖昧すぎる。


「ん」
「わ、ありがとうございます!」
「A絶対落とすだろ」


小さなカゴを手渡してくれると、ユンギ先生も絵の具を入れてくれた。予算の計算も先生と一緒に確認したから大丈夫だ。

いざ買おうとしたらユンギ先生がアイマスクをぼーっと見ていたから腕を引く。

すぐに学校に戻ろうとしたら、先生は違う方向へスタスタと歩いていく。


「先生どこいくんですか?」
「差し入れ買ってくからA選んで好きに入れて」


パーティー用のお菓子が並ぶ前でそう言ってくれたから、遠慮なく好きなお菓子を2、3個入れた。

甘いのが苦手な子もいるだろうから、ポロポロ床にこぼれそうではないスナック系のお菓子も。


「なんかチョコでもいる?」
「え?」
「おつかいのご褒美。内緒にできる?」


ニヤリと笑ってくれて、ぽんと手のひらにチョコを置かれた。
今手のひらに置かれたら溶ける気がします先生いや絶対溶けてる。


「チョコ嫌いなら別のでもいいからな?」


固まる私を見かねてそう声をかけてくれた先生だったが、そうではないのだ。


「好きです」
「お、おう、そうか」
「ユンギ先生大好き」
「……お前なあ、」
「ほんと、でも大丈夫です。私、ちゃんと内緒にできます。チョコも、好きも、みんなには秘密にできる、」


なぜか泣きそうになってきて俯いてしまった。

先生は私の手のチョコをカゴに入れると、頭に触れようと手を上げたように見えたのに引っ込められた。



そのとき先生が「セクハラか」と呟いたのが聴こえて、バレないように涙を落とした。





先生、みんなに内緒にできるんなら、生徒の頭を撫でてもいいんですよ。
私、それも全部内緒にできるから。



「ユンギせんせー」
「おー」
「差し入れ、みんな喜んでくれますよ」





甘いはずのチョコは、どこか苦かった。

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ちよ(プロフ) - 飴さん» ありがとうございます! 穏やかでほんわりした甘いお話にしたかったので嬉しいです( ; ; )! (2020年5月5日 22時) (レス) id: 9ab381c422 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - ぽかぽかして心あったまるお話でした! (2020年5月3日 9時) (レス) id: a89f62ee0c (このIDを非表示/違反報告)
ちよ(プロフ) - 岩本菜那さん» 何か新しい妄想がパッと浮かんだらここに番外編書きにきますね( ˘ω˘ )! (2019年10月3日 13時) (レス) id: 9ab381c422 (このIDを非表示/違反報告)
岩本菜那(プロフ) - 続編凄い見たいです!! (2019年9月30日 16時) (レス) id: 60aae2806b (このIDを非表示/違反報告)
ちよ(プロフ) - いさなさん» ひょえー!!!! ありがとうございますー!!!! (2019年9月30日 11時) (レス) id: 9ab381c422 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ちよ | 作成日時:2019年9月7日 20時

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