〜侑李side〜 ページ7
〜侑李side〜
俺のこと?
いきなり俺の名前が出てきて心臓が止まるかと思った
……なんで?
実「……何言ってるんですか」
消えそうな大野の声に
大「見てらんねぇよ…お前のこと」
苦しそうな大貴の声……
実「ほっといてよ…」
大「ほっとけるかよ。そんな悲しそうな顔してほっとける訳ねーだろ。」
実「うるさい!」
大「……実紅…………もう自分を責めるのはやめろ。」
実「うるさいっ!!!何も聞きたくない!!!」
頭を抱えるようにしてしゃがむ大野…
こんな苦しそうな姿、俺は知らない……知らないよ…
大「実紅…………」
大「もう辛いだろ?
.
記憶のない侑李を見てるの」
え?
俺の記憶……?
実「いいの!
侑李を好きでいるって……一生侑李を愛するってあの日決めたんだからいいの!!
たとえ侑李が私のこと忘れても私は侑李を愛したい!!
侑李しか愛せないよ!!!
大貴だって誰よりも一番知ってるでしょ!!!」
振り向いた大野は涙でポロポロ零していた
大「一番知ってるからこそ辛いんだよ!!
実紅が幸せそうに可愛く笑うあの笑顔、もう一度見たいんだよ…………
なぁ……侑李んのこと忘れて
俺にしない?」
実「え……?何言って…………」
涙でぐちゃぐちゃの大野は
呆然と大貴を見つめた
大「……俺は実紅のこと泣かせたり忘れたりなんかしない。
侑李のこと忘れされるくらい
俺が愛してやるから……」
そう言って大貴は大野を引き寄せて
抱きしめた……
慌ててその場から離れて屋上を出た俺は呆然とするしかなかった
そして、胸の奥がチクチクと痛んだ……
続く お気に入り登録で更新チェックしよう!
最終更新日から一ヶ月以上経過しています
作品の状態報告にご協力下さい
更新停止している| 完結している
←〜侑李side〜
3人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:☆。ちゃま.:*・゜ | 作成日時:2016年8月20日 0時