検索窓
今日:3 hit、昨日:6 hit、合計:31,396 hit

子ども扱い ページ29

***








「あの、知念さん…」

侑李「くくっ、ごめん。気にしないで…?」








.









ごちそうさまと手を合わせて

丁寧に食器をシンクに運ぶ知念さん。








笑いを堪えてそう言い放つから

余計に気になってしまう。








.









何とも楽しそうな知念さんに、

私はむぅっと頬を膨らませ。









それから空っぽになったお皿に視線を移して、

溜めていた息を一気に吐き出した。








.







実を言えば…

これ以外にも気になってることがある。









考えないようにはしていたけれど、

ふとした瞬間に、脳裏を過ぎってしまう。








.







昨日、知念さんが何気なく放った一言…








“護ってくれたよ”って。








.








まだ“その時”が来てないのに、

どうしてあんなことを言ったのだろう…









それにこの頃、知念さんの行動が

気になるのもあって。









.









もちろん、ファンである私をマネージャーにしたのは

最初から疑問に思っていたけど…









それより、少し離れただけで知念さんが妙に慌てたり。

護るのは私なのに、何故か知念さんが守ってくれたり。








.








「…何で?」







.








ポチポチと携帯をいじる知念さんを見つめて

ついぼんやりと首を傾げる。







.









侑李「ん…?」








.







その視線に気付いたのか、

ふと知念さんが顔を上げて、不意に視線が合ってしまう。







.







侑李「熱心に見つめたけど何かついてます?」

「み、見つめては…!」







侑李「え、僕のファンなのに?」

「…少しだけ、見つめてました……」









侑李「ぷっ…!」








.








噴出しそうな顔を俯いて隠し、

小刻みに肩を震わせ始める知念さん。








恥ずかしくて、穴があったら入りたい…!








.









侑李「くくっ、天然というか、素直なんだね…」

「す、すみません…」








侑李「やっ…変に誤魔化されるよりは

そっちの方がいいです。」








.








苦しそうに笑いを堪え。








最後に鼻の下辺りを触って

また携帯に視線を戻す知念さん。








.







やたらと知念さんに子ども扱いされるけど、

実は歳はそんなに変わらない。







でも今は、学生だからからかわれるのは

仕方ないけど…







.







次はからかわれないように気をつけて

本来の目的を遂行するんだ…!








.








私はそう固く心に誓うと、のんびり携帯をいじる知念さんに

親の仇を見るような視線を向けた。







***

*7日目→←ごはん



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (172 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
142人がお気に入り
設定タグ:Hey!Say!JUMP , 知念侑李
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

Ahr(プロフ) - 本当にめちゃくちゃ感動しました…!!素敵なお話ありがとうございます^ ^ (2022年7月5日 22時) (レス) @page49 id: bfc2ddf8fe (このIDを非表示/違反報告)
まりも(プロフ) - まーさん» 初コメントありがとうございます!感動してくださってこちらこそ嬉しいです(;_;)素敵なコメントありがとうございます! (2021年12月13日 23時) (レス) id: 9a2317564f (このIDを非表示/違反報告)
まりも(プロフ) - はるかさん» こちらこそ、今年もお付き合いいただきありがとうございます!来年、、時間作ればまた作らせていただきます( ´ ▽ ` )ノ (2021年12月13日 23時) (レス) id: 9a2317564f (このIDを非表示/違反報告)
まりも(プロフ) - いくさん» こちらこそコメントありがとうございます \(( °ω° ))/ このお話で感動してくださったようで嬉しいです! (2021年12月13日 23時) (レス) id: 9a2317564f (このIDを非表示/違反報告)
まー(プロフ) - 初コメント失礼します。描写が具体的で、すっごく引き込まれました!でも、最後に近づくにつれて涙が込み上げて来て、、、 面白かったし、めっちゃ泣きました!ほんとうに、良い作品、ありがとうございます! (2021年12月3日 17時) (レス) @page45 id: 2c3bd810a5 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:まりも | 作成日時:2021年11月21日 7時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。